12人の優しい日本人 [★ カンゲキ日記]
◎2006年1月25日(水)パルコプロデュース公演「12人の優しい日本人」/シアター・ドラマシティ/(作)(演)三谷幸喜(出)浅野和之、石田ゆり子、伊藤正之、江口洋介、小日向文世、鈴木砂羽、筒井道隆、生瀬勝久、温水洋一、堀内敬子、堀部圭亮、山寺宏一/♪♪♪♪
映画「十二人の怒れる男」を下敷きにした喜劇。もし日本にも陪審員制度があったらという仮定に基づいて、議論を闘わせる陪審員たちの姿をコミカルに描いている。
実際に、日本でも裁判員制度が平成21年5月までに始まることが決まっているらしいが、本作は約15年前に書かれ、東京サンシャインボーイズによって初演、再演、再々演され、その後、映画化もされているそうだ。
ある事件の審議のため、無作為に選ばれた陪審員は、職業も年齢も異なれば、互いに名前も知らない12人の一般市民だった。
陪審員室に集まった彼らは、多数決によってあっさり「無罪」で全員一致。審議は早々と終了するかに見えた。ところが、陪審員のひとりが、充分な議論がなされないまま「無罪」とすることに疑問を覚え、無罪の根拠を全員に問いかけ始める。
評決には陪審員全員の意見の一致が必要だ。しかし、議論を交わすうちに有罪の可能性が浮かび上がってきたため、審議は混迷を極めていく。果たして、彼らは全員一致の結論にたどり着けるのか……。
今年最初の観劇です。チケットが入手困難な作品だけに、かなり楽しみにしていました。が、今年もいました。憎々しき宿敵、オバハン!!
「大阪のオバハンの観劇マナーがなってない!」ということは、これまでもしつこいほど書いていますが、撲滅させるにはどうすればいいんでしょう。また今年も悩まされそうです。ダンナと子どもを置いて、久しぶりに友だちと外出してテンションが上がるのはわかるけど、頼むから所構わず大声でしゃべりまくるのはやめてくれ~!!!!!
私の真後ろに座ってる2人連れのオバチャンが開演前からうるさかったため、警戒していたのですが、案の定、始まるや否や、次々と舞台に登場してくる12人の俳優たちを見て、「誰? 誰?」とか、「いやあ(←若干、黄色い声)、背ぇ高いなぁ(←恐らく江口洋介のコト)」、「え? 今、なんていうたん?」と、騒ぎ出しました。
やっぱりかぁ…と落胆すると同時に、怒りがこみ上げてきた私。「今度いらんことしゃべったら、後ろ振り向いて注意したる!」と心に誓いました。
が、この日のオバチャンは、まだマシでした。というより、陪審員室の中という限られた空間に12人が2時間出ずっぱりで、延々議論を闘わせるため、集中していないと理解できなかったのでしょう。すぐに大人しくなりました。
12人の陪審員は、「こういう人いるいる」と思わせるキャラクターばかり。場を仕切りたがる人、人の意見に左右されやすい人、わざと人と反対の意見を言って引っかき回したがる天の邪鬼、自分の意見を持たずに多数派に賛成する人、自分の都合だけで意見を主張する人、証言から理論的に被告の殺意を立証しようとする人、被告に対する同情やあいまいな理由で無罪を主張する人、駆け引きや根回しといった日本特有の会議テクニックを駆使する人、理由を説明できないのに一度こうと思ったら意見を覆さない頑固な人、議論に参加しようとしない人、人の話を聞かない人などなど。登場人物は12人だが、それ以上の“わたしの周りにいそうな人”が描かれているように感じた。
陪審員たちの意見が、無罪から有罪、有罪から無罪へと二転三転するなか、被告人の若い女性と、目撃者のオバチャンの証言が食い違っていることが争点となる。そこで、無罪を主張する陪審員11号(江口洋介)らの推理によって目撃者の証言に疑問が生じ、「オバチャンの証言は間違いだったのでは?」となるのだが、その理由がサイコーにおかしかった! (詳しく書くとネタバレになるので書けないのが残念だが、)「なぜなら、オバチャンの最大の特徴は、思い込みと聞き違いだからだ」と、江口洋介が力説した瞬間、他の11人の陪審員だけでなく観客も納得、そして大爆笑!!
ちなみに、大笑いする私の後ろで、例のオバチャンは「いやっ、失礼やわぁ~! なんでぇ~、そんなことないよ~!」とぼやいていた。
「ブラボー♪ 三谷幸喜ブラボー!! 仇をとってくれて有難う!」(←私のココロの声)
実際に裁判員制度が始まったら、この芝居のように、被告人が若くて美人だからとか、悪いことをするような人には見えないからとか、自分が有罪と言ったせいで被告人が死刑になったら気分がわるいからとかいう理由で「無罪」にしたがる“優しい日本人”は少なくないんだろうなぁ。
映画版も「十二人の怒れる男」も、機会があれば、ぜひ見てみたい。
※後日追記
三谷幸喜は「この作品は、陪審員制度の是非を問うものではないし、僕は自分の主張のために芝居を利用するのは好きではない」と言い切っている。
物書きとして、自分の書きたいものを書きたいように書けなくなるのが嫌だからだろう。
しかし、「12人の優しい日本人」のパンフレットには、陪審員制度の成り立ちと歩み、新しい裁判員制度の仕組み、裁判用語の解説などが載っていて、読み応えがあった。この作品をキッカケに、裁判員制度に関心を持つ人も少なくないのでは。
鑑賞の際、もし自分が陪審員に選ばれたら、という仮定で見るのも面白いだろう。もちろん、ムズカシイことは考えず、エンターテインメント作品としても充分楽しめる。
オバハンね、レディースデーに映画に行くもんじゃないと感じました。
平気で弁当広げよる、携帯電話で話をするし。
光物と匂いのきついのは勘弁してほしい。
by イチ (2006-01-29 22:28)
イチさん。
神戸もですか?!
上演中(上映中)にカバンをゴソゴソ、ビニール袋をガサガサして、隣近所にアメちゃん配ったりする神経が理解できません。
あと、オバチャンに限らず、「携帯電話の電源をお切りください」って事前にアナウンスされてるのに、必ず何人かは、ブルブルしてたり着メロ鳴ったりしてますよね~。
まぁ、ヒカリモノは大目に見るとして、化粧品や香水の臭いのきっついのは絶対許せません!
あと、コートやジャンパーにタバコのくっさい臭いを染み付かせたオッサンも許せん!!
あぁ・・・、芝居の感想というより、ほとんどオバチャン批判になってしまった。(ーー;)
by YUMiKO (2006-01-30 13:07)
マクドナルドは劇場では食べないでほしい。
臭いがきついんだよね。
最近は飲み物ぐらいはいいかなと思っていますが基本飲食はダメですね。
いい大人が2時間、口動かさんとおられんかといつも思っています。
そうそう、風邪の具合はいかがですか。
軟弱度を鍛えるのに室戸までの100キロ歩きとか用意していますよ(笑)。
遠いいうねん、3日かかるいうねん。
by イチ (2006-01-30 22:05)
こんにちは~♪三谷幸喜作品はチケットを取るのが大変ですよね。。。
まずその高いハードルを越えないと見れないので、うらやましぃぃ~(笑
劇場でマナーの悪いおばちゃん論、うん、うん、その通り!という感じです。
どうして見ながらしゃべるのでしょう?終わってから思い切り語ればいいのに
私は後ろから椅子をコツコツされてて、本気でキレそうになりました(汗
by Ren (2006-01-31 06:59)
イチさん。
そうそう、ファストフードは匂いも迷惑です!
映画館で売ってるものは食べてもええやん、って言われそうですが、本編が始まったらやめるべきですよね。
まぁ、映画の内容にもよるかな。アクション映画とか、ドンパチ、音がうるさいものなら、ポップコーンぐらい許そうかなって気になるけど。
要するに、空気を読めない人というのが、マナーの悪い人なんですよね。
風邪は、昨日より咳がひどくなりました。熱はないし食欲はある(笑)ので大丈夫だと思いますが、咳が出だすと長引くかもしれません。
>軟弱度を鍛えるのに室戸までの100キロ歩きとか
>用意していますよ(笑)。
>遠いいうねん、3日かかるいうねん。
いきなり100キロは死ぬっちゅーねん。。(ーー;)
by YUMiKO (2006-01-31 14:52)
Renさん、こんにちは。
今回初めて三谷作品のチケットがゲットできました~!
>どうして見ながらしゃべるのでしょう?終わってから思い切り語ればいいのに
ほんとにね~。家でテレビ見てる感覚で喋られたら、たまりませんよね。
東京の劇場や映画館では、まだそういったオバチャンに遭遇したことないのですが、やっぱりいますか?
by YUMiKO (2006-01-31 15:02)
あんまりオバチャン批判になってしまったので、記事に追記をしようと思ったのですが、また後日。。
by YUMiKO (2006-01-31 15:05)
おばちゃんに怒っているってことは良いことですね~
私「思いこみと聞き違い」でドキッっとしちゃいました~
アセッ(^^;;;
by 怒れるうちが花?? (2006-02-01 17:08)
あっ!
さっきのコメント私です。
ついにボケも・・・・怖いわぁ~
by tam (2006-02-01 17:11)
tamさん。
お芝居を見に行かれた方かと思いました(笑)。
私も「思い込みと聞き違い」には、少々身に覚えがあります。
が、自覚がある分、マシかなぁ・・・と。(^^ゞ
だって、オバチャンは、自分の思い込みや聞き違いに気づかないし、間違いを指摘されても、絶対自分が正しいと言い張りますから。
お互い、周りに迷惑をかけてても気づかないオバチャンにだけはならないように、気をつけましょうね。
by YUMiKO (2006-02-01 17:46)