ディスクユニオン御茶ノ水ロック館４Ｆ事件

２年程前。一人の友達と中古盤収集に赴いた時の話。

畜生、俺って場違いだった？
つーか表示がねえよ。
テメー、コンチクショウ、丁寧に教えてくれやがってよ～。この店員がぁ。

「すいません。お客さん。ここは７０年代までのロック黄金時代の、親父向けロックの売り場なんですよ」

ざけんなよ、貴様！
まるで、
ここはオメーみてえなお子様の来るところじゃねえんだよ、とっとと失せなと言われた気分だぜ。

あーあ、ったく、トーシローのお坊ちゃんたちが迷い込んできちゃったよ、しょうがないねえ。
ウィーザー？
そんなもんあるわけないでしょ？
まったく嫌んなっちゃうよ。何でアタクシがこんなガキの相手してやんなくちゃいけないのかねえ？
ほらほらニルヴァーナとかそういう最近のはあっちにあるからね、本館……一号館だっけ？

「申し訳ございませんが一度この建物を出ていただいて、右手のほうの交差点を渡ったところに細長い建物がございますので～」

うるせー！！！
ぶっ○してやる。
お前は絶対俺を馬鹿にした。俺のこと鼻で笑ったろ？
メチャ許さんぞ。よくも恥をかかせてくれたな。

屈辱だー、こんな屈辱ってないよ。赤っ恥をかかされた。
その場で俺は物凄く場違いで、居てはならない存在だったのだ。
すぐにも退散すべきだったのに、俺はさらに、
「へえ～７０年代……おっＣＣＲ」
などとミエミエの抵抗を試みたものさ。

酷いよ、酷すぎるよ。
ディスクユニオン御茶ノ水ロック館４Ｆめ。
「７０年代まで」とかの表示がねえんだよー。今はどうか知らんけど。
チクショー、エルヴィス・プレスリーとかビーチ・ボーイズとかジミ・ヘンドリクスしかないようなところで１０分くらいウィーザーがどうとかしゃべってたのかよ。マヌケ野郎かよ、俺は。

親切な店員め、ああ、あんたはまったく親切だったよ。