SSブログ

我が国民性(ある戦記より) [歴史]

 『合理性を書くわが国民性は、やることなすことが行き当たりばったりで、相互の間に理屈が合わない。セクショナリズムの国民性は、ものをみる視野が狭く、やることが独善的である。因襲から容易に抜け切れない国民性は、気がついても、ただちに180度転換の進歩的革新を行うことが出来ない。熱しやすく冷めやすい我が国民性は、すぐ思い上がって相手を見下げる。かと思うと自主邁進の希薄に乏しい日和見的な国民性は、他力本願になりやすく、卑屈な事大主義ともなる。合理性を欠くために、希望と現実とを混同して、漫然とことに臨み、敗れてのち、初めて名論卓説を述べる。』

これは、日米戦争の戦場経験者の恐ろしい警告です。

ミッドウェー

ミッドウェー

  • 作者: 淵田 美津雄, 奥宮 正武
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 1999/07
  • メディア: 文庫
『ミッドウェー海戦(注:1942年6月)は、わが国民性の欠陥を、見事にあばき立てた戦いであった』

nice!(1)  コメント(4)  トラックバック(3) 

nice! 1

コメント 4

pochidabwoo

実に、言うなれば哀しい話ではないか。
数年前、日本放送協会はドキュメントで「太平洋戦争」のいちいちを検証した番組を放送した。それは全部、私の手許に記録されているけれど、私の知らない「インパール作戦の出鱈目」があり「ガダルカナルの無茶苦茶」を垣間見るものだった。
緒戦の「戦果」を言い続け、それにしがみつき「現実を直視」する勇気、気力を失った結果が、8月15日であったと私は受け取っている。
今回の半共氏が取り上げたエントリは、まるでその結果を総括した言葉であるかのように読んでいる。
残念ながら紹介された本を読んでいなかった私としては、購入リストに加えて読んでおくのが、体験者に対してせめてもできる「努力」だろうと考えている。

〈合理性を欠く国民性〉〈独善的である〉〈すぐ思い上がって相手を見下げる〉〈日和見的な国民性〉〈卑屈な事大主義〉〈希望と現実とを混同〉
実に、言うなれば哀しい話ではないか。
これらの言葉はすべて体験者が私たち、今の『国民』に投げつけた言葉である。
ひどく“痛い!”という気持ちは禁じ得ないが、それでも私は、その言葉を聞きたいと思う。間違っても「自虐史観」とは考えないし、受け取りようもない。生きている「英霊」として、その機会があれば静かにただ、話を聞きたいと思う。
by pochidabwoo (2005-10-28 22:30) 

セーラー戦士

遊びに来ました!はじめまして!
ぼくも政治についてよくカキコしてます。
よかったら遊びにきてください!
このブログこれからもみていきます。
http://tsukinosennsi.dokyun.jp/
by セーラー戦士 (2005-10-29 02:49) 

テディ

 ・・ああ、なにも変わっていない我が国民性。

 「日本はなぜ敗れるのか- 敗因21ヶ条」(山本七平 著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047041572/ref=ase_konoyubitom06-22/250-5655713-5278659

 保守派の論客として有名だったこの人の著書もお奨めです。
by テディ (2005-10-29 11:21) 

sysy_sysy

昨日、この本を古本屋で見ていて(この本だったと思う)そのまま通り過ぎたのでしたが、偶然にもここで拝見することになるとはフシギ。
イントロの本からの抜粋(ですか)は、自分の性格を言い当てられているようでなかなか居心地が悪い気分。今日、夕方もう一回出かけて古本屋にあったら買い求めてみようと思います。
by sysy_sysy (2005-10-29 14:52) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 3

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。