生きていること [思うこと]
誰かが生きていてくれるだけで嬉しいと思う。
そんなことに気づかせてくれた人がいます。
その人はもう亡くなってしまいました。
大親友だったとか、恋人だったとかというわけではありません。
ただの友人の一人でした。集まって出かけたり、ごはんを食べたり、
そんな時間を一緒に過ごした仲間の一人に過ぎません。
それでも時折、二人だけで話したりしたことがありました。
その人がいなくなった今、すっかり忘れていたはずのことがふと思い出されるときがあります。
他愛のない世間話だったけれど、もうあの会話を覚えているのは私だけなのです。
そう思うとき、なんともいえない悲しみに襲われるのです。
その人のことを私はそんなにたくさん知りません。
それでも一緒に楽しいときを過ごしたことが今でも私の中には大きく残っているのです。
その人が今も生きていたらそんなことには気づかなかったかもしれません。
生きていることが当たり前だったから。
その人が亡くなったことはとてもとても悲しいけれど、だからこそ、
私は今、その人との楽しい記憶と今生きている大好きな人たちとを
大切にしていきたい。そう思うのです。
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