SSブログ

シベリウス 交響曲全集(渡邉曉雄) [クラシック音楽]

DISC-1 交響曲第1番
DISC-2 交響曲第2番 交響曲第3番
DICS-3 交響曲第4番 交響曲第5番
DISC-4 交響曲第6番 交響曲第7番
      4つの伝説曲~「トゥオネラの白鳥」
      悲しきワルツ

     日本フィルハーモニー交響楽団
     渡邉曉雄:指揮
     1981年6-9月

日本にシベリウスの音楽を広く普及させた渡邉曉雄。
その功績を否定するものでは全くないけれども、
このセットは今聴くと「これが純粋なシベリウスの演奏です」とは
なかなか薦めがたい。

まずデジタル録音創世記の録音が柔らか味に乏しく潤いに欠け
なんとも聴き難い。(ホールの関係かもしれないけど。)

日本POの音も全体的に透明感、清澄感に欠け、
特に管楽器に全く雰囲気がなく聴いていてがっかりする場面が多々ある。

渡邉曉雄はそんなオケの力量不足を補おうとしたためか、
シベリウスの暗鬱とした滋味で、それでいて厳しさも備えた魅力を
生かすよりは、「わかりやすいシベリウス」を目指している印象を受ける。
そのおかげで3、4番といった極め付きに滋味な曲も比較的
わかりやすくはなっているけれども、シベリウスの魅力からは
少々遠いような気もする。
逆にもっとも派手な2番が意外にあっさり、フィナーレなど何をそんなに
急いでいるのか、というくらい颯爽と処理しているのは何故(なにゆえ)??
そんなスタイルの演奏なので、この全集の中から採るとすれば1、5番。
これはなかなかいい。
続いては7番、これも透明感に欠けるとは言えなかなかの聴かせ上手。
3、4、6番の「滋味~ズトリオ」は前述したとおりわかりやすくはあるけれども、
これがシベリウスの魅力か?と問われると若干躊躇する。
2番は他に名演が沢山あるだけに一番聴き劣りがするか。

そんな渡邉曉雄がこの録音の翌年ヘルシンキPOを振ったチクルス
(1、4、7番のみ。他はカム指揮)が12月に発売されるので早速予約した。
「シベリウス指揮者」渡邉曉雄が本場のオケを振ってどんなシベリウスを
聴かせてくれるのか今から楽しみ。

シベリウス交響曲全集(デジタル

シベリウス交響曲全集(デジタル

  • アーティスト: 日本フィルハーモニー交響楽団,シベリウス,渡辺暁雄
  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 1996/11/21
  • メディア: CD


にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
nice!(18)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 18

コメント 0

コメントの受付は締め切りました

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました