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ブラームス 交響曲第1番他(カラヤン1988東京公演) [クラシック音楽]

モーツァルト 交響曲第39番
ブラームス  交響曲第1番
     ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
     ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)
     1988年5月5日、サントリーホールでのライヴ録音

これまた激賞の嵐の音盤だが、しかし、う~む・・・・・。

モーツァルトは良くも悪くもカラヤンの集大成。
終始レガートに切れ味悪くロマン派の音楽の如く
「よよよ・・・・」と歌い崩れるようなモーツァルト。
これまでのスタジオ録音に感動された向きには最高の贈り物。

ブラームスは一聴すると雄大なスケールの豪華絢爛な見事な演奏。
しかしその実、大風呂敷を広げっぱなしにしたまま
収束しきれていない印象を持つのだが。
テンポは遅めで豪快、うねるような響き、いかにも巨匠風な演奏に聴こえるが
どこか集中力、緊迫感にかける。
特に1楽章。
オケに対する統率力が失われているかのように
聴いていて印象がころころ変わる。
皆巧いのだが音楽の方向性が統一されていない感じ。
この楽章だけは間違いなく「名演ではない」と言えると思う。
それでも2楽章からは何故か印象がころっと変わって
晩年のカラヤン・ワールド全開となる。
これを深い響きの雄弁で感動的な演奏ととるか
オケが轟々となっているだけの弛緩した演奏ととるかは
聴き手の好み次第か。
少なくとも私にはこれならば前年のスタジオ盤の方が
一つのまとまった集中力のある演奏に聴こえるのだが。

<追記>
某所で「これぞブラームス!!」という賛辞を読んだが、
これほどブラームスから遠い演奏はないと思うのだが。
ブラームスらしい滋味からかけ離れ、
かと言って「第10番」といわれるようなベートーヴェンらしい演奏かと言えば
そんな精神性もなく、良くも悪くも「映画音楽」的な作り。
「ここは盛り上げるところ」「ここは歌うところ」
わかりやすいと言えばわかりやすいけど、そんな簡単なもんでもあるまい。
「75年のベームの来日公演以上に素晴らしいブラ1!!」
こんな賛辞も読んだが、よりブラームスらしくより「第10番」らしい威厳を
持っているのは明らかにベーム盤の方。
まぁ好き嫌い、感性は人それぞれだから異論反論は大いにあると思うけど、
しかしここまで大絶賛の賛辞だらけだと本当に自分の耳の方が
おかしいじゃないかと心配になってくる。。。。。

ラスト・コンサート1988 モーツァルト&ブラームス

ラスト・コンサート1988 モーツァルト&ブラームス

  • アーティスト: ブラームス,モーツァルト,カラヤン(ヘルベルト・フォン),ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  • 出版社/メーカー: UNIVERSAL CLASSICS(P)(M)
  • 発売日: 2008/05/03
  • メディア: CD


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