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ブルックナー 交響曲第9番(フルトヴェングラー) [クラシック音楽]

ブルックナー 交響曲第9番
     ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
     ヴィルヘルム・フルトヴェングラー:指揮
     1944年10月7日(L)

前回ワルターの9番でちょっと触れたので久しぶりに聴いてみる。
やっぱりこれは「フルトヴェングラーのブルックナー」だ。
ブルックナーの世界というよりはフルトヴェングラーの私小説的な演奏。
ある意味残された巨匠のブルックナー録音の中では
一番「らしい」演奏でもある。

1楽章から大波が押し寄せては引きの繰り返しのような
大時代的な見得の切りっぷり。
2楽章の周囲をはばからない全てをさらけ出したような感情の爆発。
3楽章の心の奥底からの深い祈り。

こういう演奏はベートーヴェンやブラームスでは激しく共感するけれども
やっぱりブルックナーでは無理だ。
聴いていて激しく興奮するしある種の感動も覚えるけれども、
心底共感して至福の時を共有できない。
もっと清澄、透明感のある響きで無我の境地に連れて行ってくれるような
演奏が好みの私に合わないのは仕方がないことか。
巨匠のブルックナーを聴くとすれば4、7番がいい。
次いで5番(ウィーンPOの方)。
8、9番を聴く時には相当な覚悟が要る。

しかし、10日後のウィーンPOとの8番は意外に「ブルックナーの音楽」として
楽しめるのに、この9番は何故??
やっぱりベルリンPOの破壊力を存分に発揮するとこうなるし、
ウィーンPOの潤いを加味すればもっとブルックナーの音楽に近づくということか。

ブルックナー:交響曲第9番

ブルックナー:交響曲第9番

  • アーティスト: ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団,ブルックナー,フルトヴェングラー(ウィルヘルム)
  • 出版社/メーカー: ポリドール
  • 発売日: 1999/04/22
  • メディア: CD


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