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ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲(ワルター、フランチェスカッティ) [クラシック音楽]

ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲
       ジノ・フランチェスカッティ:ヴァイオリン
       ブルーノ・ワルター:指揮
       コロンビア交響楽団
       1961年1月23、26日

心を穏やかに、幸せな気分にさせてくれる演奏。
なんて幸福感に包まれた優しい温もりを感じる名演。

凄い演奏はもっと他にいくらでもある。
ハイフェッツのトスカニーニ、ミュンシュ両盤の
切れば血が出るような真剣勝負な凄演、
オイストラフの骨太な重量級の演奏、
メニューイン、フルトヴェングラー、BPOの劇的なライヴ、
クライスラーの甘くとろけるような名演、
挙げだしたら切りがない。

でも、こんなにも心落ち着く演奏は他にない。
最晩年のワルターだけに若い頃の劇性や
とろけるようなロマンティシズムは抑えられているけれども、
それが逆に音楽本来の美しさを強調する。
フランチェスカッティも本来の技巧的で艶やかな響きを
強調することなくワルターと同化して素晴らしい演奏を繰り広げる。
かと言ってこのコンビのモーツァルトほど指揮者優位の
どこかソロに無理を感じるような演奏ではなく、
オケもソロも心から共感して弾いているように感じる。

某ワルター崇拝の評論家がワルターのベートーヴェンとして
「田園」に次いでこの演奏を推しているのも納得できる。
この演奏を聴いて今日も癒されましょうかね。

ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲

ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲

  • アーティスト: フランチェスカッティ(ジノ),ベートーヴェン,ワルター(ブルーノ),コロンビア交響楽団
  • 出版社/メーカー: ソニーレコード
  • 発売日: 1999/02/20
  • メディア: CD


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コメント 2

木曽のあばら屋

こんにちは。はじめまして。
私もこの演奏好きです。
どちらかと言えばフランチェスカッティのほうのファンですが・・・。
艶のある音に、洒落た歌いまわし、
素晴らしいヴァイオリニストだと思うのですが、
最近忘れられているようで寂しいです。
by 木曽のあばら屋 (2008-03-24 22:10) 

haru

フランチェスカッティは本来もっと艶やかで冴えのある演奏家ですが
ここでは随分ワルターに合わせているような気がします。
それがベートーヴェンでは成功してモーツァルトでは
完全に芸風とはかけ離れた演奏になってしまっていますね。

フランチェスカッティの音盤をそんなに持っているわけではありませんが、
彼の演奏を聴くと改めてヴァイオリンは”歌うソプラノ楽器”だということを
思い起こさせてくれます。
by haru (2008-03-25 02:36) 

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