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マーラー 交響曲第2番「復活」 [クラシック音楽]

今日の仕事をしながら音楽はマーラーの「復活」。

バーンスタイン、ニューヨーク・フィルハーモニック(1987(L))。

久しぶりにバーンスタインのマーラー聴いてます。
バーンスタインの新盤の方のマーラーを聴くのにはちょっとした覚悟が必要なので
そうちょくちょく手に取ることはありません。
気軽に楽しめるタイプの演奏ではないんですよね。
しかし新全集の方でもニューヨークPO,コンセルトヘボウOを振ったものは
十分名演として楽しめますが、ウィーンPOを振ったものはどうもいけない。
どうしてウィーンPOでマーラーを振った時だけ
(他のオケ、またはほかの曲を振った時はそうでもないのに)
どろどろと粘着質でおどろおどろしい演奏になるんだろう。
5,6番なんて世間では大名演とされていますが私にはとてもついていけません(笑)。

ところでこの「復活」。
これはいいですね。
バーンスタインの入れこみようはウィーンPO,コンセルトヘボウOを振った
他曲と同様ですが、オケがアメリカのものなので響きが良い意味で
硬くがっしりとしているので、バーンスタインの解釈通り弾いても響きがそれほど
粘っこくだぶつくことはなく、マーラーのロマンティックな面とバーンスタインが目指す
壮大な造形が見事に再現芸術として結実していると思います。

他に個人的名演の「復活」としては、

小澤征爾、サイトウ・キネン・オーケストラ(2000(L))
シェルヘン、ウィーン国立歌劇場管弦楽団(1958)
クレンペラー、フィルハーモニア管弦楽団(1961,61)

小澤盤はバーンスタインの対極の名演と言ってよいのでは。
響きは透明感溢れてスマート、しかしクールで物足りない演奏かと言えば全くそうではなく、
奥底のマーラーへの共感は師のバーンスタインから受け継いだものか十分熱く
満足し得るものではないでしょうか。
感情を込めまくらない知的で正攻法な演奏の中では最右翼なのでは。

シェルヘン盤は彼のウェストミンスターへのマーラー録音の中では唯一のステレオ録音。
ここでは日頃ライブで見せる癇癪な面は微塵も見せずに辛抱強く
巨匠風の大演奏を繰り広げています。
テンポは実にゆったりとしていて大らかに心ゆくまで歌い上げており
しかしバーンスタインのように粘着質にはならず安心して身を委ねることができます。

クレンペラー盤は未だにこれが最もスタンダードな演奏でしょうか。
テンポは意外に遅くはなく響きも引き締まっていて晩年の「ウドの大木」的な
野暮ったさは皆無、曲の大交響曲的な有り様を素直に示した立派な演奏でしょう。

他で聴いたことがある評判がいいところでは・・・

ラトルは今はまだマーラーの奥底まで共感していないように感じられて
将来もっとよくなると思うので次点ということで。
ワルターはやっぱりこういう曲を聴くには録音が心許ないかな。
しかしクレンペラーやシェルヘンにそういう面を感じないと言うことは
演奏自体もちょっと物足りないのかも。優し過ぎるのかな?
ショルティはとにかくやかましいですね。オケの合奏力は素晴らしいと思うけど。
アバド、ハイティンクはオケの響きにかなり助けられている感じ。
インパルはクール過ぎて小澤とは似て否なるもの。
プロムシュテット、サンフランシスコSO盤がすっきり明るく雄渾で面白いかな。

マーラー:交響曲第2番

マーラー:交響曲第2番

  • アーティスト: 菅英三子, 晋友会合唱団, シュトゥッツマン(ナタリー),
    サイトウ・キネン・オーケストラ, マーラー, 小澤征爾
  • 出版社/メーカー: ソニーミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2000/11/01
  • メディア: CD


マーラー:交響曲第2番

マーラー:交響曲第2番

  • アーティスト: コエルセ(ミミ),
    ウィーン国立歌劇場管弦楽団, マーラー, シェルヘン(ヘルマン)
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
  • 発売日: 1998/09/02
  • メディア: CD


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