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「日本沈没」を見た [ 連載 Old..]

うん、面白い映画でしたよ。

映画の感想は主観的なものやから、ここに書くことは参考ということでお許しください。あとネタバレは一応ありません。が、映画を見ると決めている人は読まないほうが良いかもしれません。ともかく詳細は、ぜひ劇場などでご確認ください。

一言でいうと「とてもよくできた映画」でした。なにもかもリアル。船とか車とかは基本的に本物。掘削船「ちきゅう」も潜水船「わだつみ」シリーズも。崩れゆくビルはCGだけど、まあもう、本物でいいよね。本物が壊れていくことが、かえって夢の中で見ているように感じられました。現実感の喪失。阪神大震災のあとの街を歩いたとき、そういう感覚におそわれました。本当に日本が沈没するときも、案外こんな感じかもしれません。


 大活躍の「わだつみ6500」さ。

科学的設定も(まあ専門家から見たら、”それはないやろー”って突っ込みいれたくなるところはたくさんあるけど)この手の映画としては満点のできではないでしょうか? 科学的背景をよく研究されていて脱帽です。でも見てる人にとっては、専門的チックでついていけないところはなかったんかな?大丈夫かな?

ただエンターテイメントとしては、全体に真実を追いすぎている。これは嘘だろう~!という大げさな描写があるほうが、エンタメとしては面白いのではないでしょうか?とくにパニック映画は。本作はできがよすぎるがゆえに、フィクションとリアルのメリハリがないというか…この映画はドキュメンタリーではないのでフィクションの部分でもっと派手に?盛り上げてほしかったですね。

メリハリという点では「静」と「動」のメリハリももうちょっとあるほうがより面白くなったとおもいます。たとえば「最近、地震多いねえ、え、なに?日本は沈没するの!どうしよう!」っていう盛り上がりはなく、本映画では「日本って沈没するってみんな知ってるよね?ハイでは映画スタート」って感じ。映画全体に「動」ばかりだと、それが当たり前になってしまうことってないですか?そんなかんじです。愛と死の境目もメリハリがあんましなかったなあ。

詳しい内容説明しないと分かりにくいね。これ以上説明してしまうとネタバレになるなあ。
でもね、大人も子供も万人が楽しめる映画だと思います。
気になる人は映画を見るべし!

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あ、これなら書いてもいいかな?
海の研究者としては、田所博士の挙動に注目してみたいと思います。

・田所博士の専門が不明。地震学者はハンマーもって山登りませんから!
 っていうかハンマー持ってます? > 地球物理学者の皆様
 わたしはもってなーい
・いまどき黒板をつかって考える研究者はいないとおもう。
・船のラボでそんなにちらかしてたら、船員さんに無茶おこられます。
 あ、机の周りが汚いのは、監督が取材された先生達の机がどれもきたな…(モゴモゴ)
・あと田所博士はあきらかに調査提案申請書(プロポーザル)をかかずに潜水船や掘削船を使ってますね。いいなあ。
・しかし洋上の田所博士、大活躍でんなー、メガネかけてへんけどね。

あと田所博士ではないですが、富士山観測所の先生の「山腹の電気抵抗の値が微妙に変化しています」という一言を聞き漏らさない私… 柄本明、いい俳優だ。

おまけ:他の方の映画評です。あえて辛口チックなものを集めてみました。
ブログ「Openair Diary」さまの映画評。ネタバレなし。なるほど「立ち向かう姿勢」かもしれませんね。
http://www-open.air-nifty.com/bbs/2006/07/post_432f.html
ねこもいます。ボンネットに。

ブログ「華村のガラクタ」さま。同意見です。私の感想をかわりに書いていただいているかのようです。後半でネタバレあり(「ここからネタバレ」の記述もあり)。
http://hanamura.jugem.jp/?eid=22

ブログ「映画雑談」さま。はげしくネタバレあり。辛口ですが、映画を見た私は納得。
まあでも、映画は見てみないと、ね > まだの方
http://eigazatsudan.cocolog-nifty.com/eigazatsudan/2006/07/post_432f.html

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ちゃめ

>地震学者はハンマーもって山登りませんから!
 はははっ。
 映画製作者にとっては、地質屋も、地震屋も、地物の人も、皆一緒に見えるんだろうね。
 或いは、地球を扱う科学者の一般的イメージに、「ハンマー」は不可欠なのかも?

 多分、後者のほうだろうね。=)
by ちゃめ (2006-07-21 20:05) 

MANTA

- たぶんねぇ、監督さんが取材した研究者には地震学者と地質学者がいたので、両者に対する配慮かと思われますよ。
あーでもマイハンマー、ほしくなってきた。
by MANTA (2006-07-22 09:46) 

コメントありがとうございます。
降雨レーダーはこのブログを参考に自分のブログに付けさせて頂きました。
JAM専用割引があればいいですよね!

より早く見たくなりました。
田所教授の黒板に書く数式は、専門家に書き方をならった位の力の入れていた見たいです。
今や無人化の富士山測候所の有人復活もいい感じですね!
また御邪魔致します。
by (2006-07-22 15:24) 

美耶

こんにちは、miyaと申します。
当方のブログにお越しいただきどうもありがとうございました。
MANTAさんは海の研究者でいらっしゃるんですねー!
こちらにお邪魔して「ちきゅう」や「わだつみ6500」が本物なんだと実感して、ちょっと感動してしまいました。
by 美耶 (2006-07-22 17:06) 

ちゃめ

Mantaさん>
>マイハンマー、ほしくなってきた。
 "Estwing"のピックのでかい奴、持ってるで。
http://www.estwing.com/
 電探の電極を打つのに便利かも?
 チゼルなら、表層をはぐのにも使えるし、ピックなら斜面から滑落しそうになった時に役に立つかも?(笑)
by ちゃめ (2006-07-22 19:24) 

華村

TB&ご紹介ありがとうございました(照)。
専門家の方の感想、興味深く読ませてもらいました。いやー、面白かったです。
ほんと、編集がブツブツしているの以外は、前半はリアリティを追求していて、良いですよね。それがアダになっちゃっているのが残念です。
ハンマー持って山を登るトヨエツ、かっけー、と思ってしまいましたよ(笑)。
またお邪魔させて頂きますー。
by 華村 (2006-07-22 20:31) 

MANTA

- noriさん、レーダー雨量、参考になりましたか(こちらですね→http://blog.so-net.ne.jp/goto33/2006-01-22)。映画、ぜひご覧になってください。

miyaさん、こんにちは。そうです、海の研究者です。普段本物を使わせていただいています。ちなみにいまはお台場の船の科学館には本物の「わだつみ2000」もとい「しんかい2000」がいますよー。期間限定です。
http://www.funenokagakukan.or.jp/moms/topics/data/119.html
by MANTA (2006-07-23 15:05) 

かっぱ

 「わだつみ」っていう潜水調査船、ホントにあるんですか?と学生に聞かれてしまいました。一部、実在する名称を使っているのかな?実名と架空がごちゃ混ぜになっているようです。
by かっぱ (2006-07-23 15:09) 

MANTA

- 電極を打つときはゲンノウですよ > ちゃめさん
仕事柄、崖じゃなくてできるだけ平地を求めてさまようのです。装置を広く展開しないといけないのでねぇ。あ、陸地の話ね。だから滑落とかないんよね。ちなみにAmazonではロックハンマーは売ってないようですね~

華村さん、こんにちわ。いろいろいってますけど、楽しめる映画でしたよねぇ! といいつつ、次の記事から「ここがへんだよ日本沈没」を書いてます。 科学面でのちょっとした考察です。よろしければぜひお越しください。
by MANTA (2006-07-23 15:20) 

MANTA

- かっぱさん、こんにちわ。この映画、ぜひ洋上でご覧になってくださいよ。関係者の間では、「ちきゅう」には常備DVDだな、との声ありです (^^)
「わだつみ」と「しんかい」の違いについては、次の記事に追記しますね。
by MANTA (2006-07-23 15:33) 

化学屋の嫁

>地震学者はハンマーもって山登りませんから!

 えー、旦那に昔聞いた話では
国際線の機内持ち込みにしてもめた方がいたとかいなかったとか。
そのときの名言(?)が
「ハンマーは地質学者の命だ!」
だそうです……。
ちなみにマイハンマーはうちのも所持しています。
by 化学屋の嫁 (2006-07-23 18:38) 

MANTA

- こんばんわ!>化学屋の嫁さま
私はなにが命かなぁ? (考え中…) 愛用のウェストバックかなあ。テスターやドライバー、ニッパーなど「電気屋道具」が一式入っています。普通、海の研究をしてる人は工具箱なのですが、私は陸のころの名残で全部ウェストバックにいれて作業しています。ちょっと奇異な目で見られますが陸地では普通なのですよ。しかしハンマーにはインパクト負けやなぁ。
by MANTA (2006-07-23 21:37) 

ききみみずきん

コメントありがとうございました。
前作では、竹内均さんが出られておりましたが、
今作で、是非出演させたかった科学者さんもしくは専門家など、居られたのでしょうか?(笑)

URLは、もう一つの感想です。
by ききみみずきん (2006-07-23 22:52) 

MANTA

- そうですねぇ、竹内先生のように皆に愛された学者さんはそうそういませんねぇ > ききみみずきんさん
しいてあげればスエヒ○キヨシはいい演技をしそうです。タイ○アサ○コも演技過剰気味ですが、ありでしょう(などとえらそうに書いてみる)。
by MANTA (2006-07-24 03:28) 

MANTA

実際の日本沈没は07年に迫った!

映画「日本沈没」のラストシーンは歪曲した誤り。
日本は沈没する。日本だけが沈没ではない!

真実は必見:(URL省略)

by 前田 進

※管理者注:上記コメントの趣旨がよく分かりませんし、URLにアクセスできませんでしたのでコメントを一部修正させていただきました。
by MANTA (2006-08-21 09:51) 

MANTA

2007.8第4週:
房総半島沈没と関東大地震、大津波が
目前に切迫!
そのあと、日本、英国、韓半島、上海が沈没!
同時に米国東部は大地殻分断破壊!

詳細は:(URL省略)
by 前田 進

※管理者注:URL先を拝見しましたが当ブログとは関連性がないため、URLを削除いたしました。以後同様のコメントに関しましては当ブログの運営方針に従いまして、残すことなく削除いたしますのでご了承願います。
by MANTA (2007-08-19 22:45) 

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