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「復讐者に憐れみを」 韓国映画の底力を思い知れ! [映画いろいろ]

「復讐者に憐れみを」
監督:パク・チャヌク
出演:ソン・ガンホ、シン・ハギュン、ぺ・ドゥナ、イム・ジウン、イ・デヨン

ノックアウト状態だ。。。

耳が聞こえず、話せない青年・リュには腎臓病の姉がいて、仕事をしながら姉の看病を続けるのだが、不当な理由で会社を解雇させられる。
やがて姉の病状が悪化し、リュは姉の肝臓移植のために臓器密売組織に赴くが、自身の腎臓と全財産を騙し取られてしまう。
追い詰められたリュは、恋人のヨンミと会社社長の娘の誘拐計画を立てるのだが、この誘拐事件が全ての人間を「復讐」と言う名の不幸へと引きづり込む事になろうとは。。。

もうね、復讐のシーンで展開される映像の数々が、クドイ程にエグイ。

・鋭利な刃物でアキレス腱が真横にザックリ切断されて、傷口がパクパクと開き血がダラダラ
・電気を体中に流され、失禁&失血しながらのたうちまわる女
・喉の頚動脈にドライバーが突き刺さり、抜いた瞬間に血しぶきがビュービュー吹き上がる
などなど。

マクドナルドでたらふく食事した後すぐに観たので、もうねー、マジで吐きそうになった。

そして、そんな映像よりも、もっと強烈なのがストーリー。

パク・チャヌク監督は、昨年のカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した「オールド・ボーイ」の人。
「オールド・ボーイ」の復讐劇も凄かったが、こちらの方が数段上だし、ただの「復讐」ではない。

ことの発端となる誘拐事件も、誘拐した娘を殺すつもりは微塵も無かった。
ただ、何とかして姉の病気を治したい、その為には盗まれた金の代わりが必要だった。。。
そうなのです、そこには「悪意」は存在せず、ただ姉の病気を直したいと言う「愛」があっただけ。

この「愛」を発端に、誘拐された娘は誤って死んでしまい、その父親が娘を「愛」するがゆえに「復讐」に立ち上がり、この「復讐」が次の「復讐」を生み、「愛」と「憎しみ=復讐」が、太陽と月のように対となって、壮大な復讐劇を繰り広げる。。。

この作品ひとつとっても、今の韓国映画の底力を思い知らされるし、多分、昨年来の韓流ブームが無ければこの作品の劇場公開は微妙だったと思うので、この作品を劇場で観れた事が本当の意味での韓流ブームの功名だと思った。

オススメ度:★★★★☆


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コメント 2

smile

初めまして。
TBさせていただきました。
ありがとうございました。

「ノックアウト」
確かに、そういう感覚ですよね。
映画館にいた他の人たちも
無言で帰っていってました。
by smile (2005-03-03 23:37) 

ピカチュウ

ホント、私も帰り際無言でした。
今でもたまにアキレス腱パックリが目に浮かびます。。。
by ピカチュウ (2005-03-03 23:48) 

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