マアカは日本を愛している～その２ [マアカのおはなし]
さて、友人からも大魔王様からも見捨てられたマアカですが、友人もいない言葉も通じない状況ですることはたった一つ。
タダ飯タダ酒の飲み放題食い放題。
「ワイン、プリーズ」
「ゥレッ、オア、ゥワイッ？」
アメリカ人ならちゃんと「ホワイト」って発音しろよ～。
「ホワイト、プリーズ」
並んだお料理はオードブル系が中心です。
チキンロール、サーモンロール、カリフォルニアロール、巻物系のお寿司、スパイシーチーズなどなど。
そしてチキンロテサリー、サラダ、パスタ、やきそば（！）。
他にもあったけど、よく覚えてないです。
だって、気持ちよく酔ったから。
・・・っつかさ、飲み食いしてないと、フレンドリーなアメリカ人が「お客様を一人にしておいてはっ！」みたいな使命感で寄ってくるじゃないですか。
じっさい若いセーラーさんが二人、ビリーが３人声かけてきたし。
マアカの人生で一番もてた一晩じゃなかったでしょうか。
「たのしんでますかあ」
「はい、とてもおいしいお料理ですね」
みたいなことを単語を駆使してやりとりしてたら、大魔王様くらいありそうなご婦人とそのさらに上をいく２メートルくらいありそうなご夫婦がやってきました。
くるなよ。
「おひとりですか。ご主人はどちらですか」
「夫は友達と一緒に飲んでいます。残念ながら一人です」
「なにをしていますか」
「とても美しい日没を見ています。そしてお酒を飲んでいます。ご一緒にみませんか」
あー、うー、いかにも会話しているように見えますね。
でも、中学生程度の単語をつなぎ合わせれば、なんとかこの程度の文章はできあがるものです。
さあ、みなさんもチャレンジ！
でも、それがまずかったのかも。
巨人なご主人がご歓談中の皆様に大きな声で呼びかけました。
「みなさん、こちらへどうぞ。とても美しい日本の日没です。こちらのご婦人が見つけました」
みたいなことを言ってくれちゃったから、ビリーでサムでトムでマイケルな皆さんがドドッと押し寄せて来ちゃいましたの。
で、そのご夫婦にグングンってな感じで握手されちゃって、
「すばらしい景色をありがとう」
って、いえ、マアカが持ってきたんじゃありません。昔からそこにありますから。
で、その頃になってやっと大魔王様がご帰還。
「なにしてんだ～」
なにしてんだはないだろう、なにしてんだは。
「ご主人ですか。はじめまして」
にらみつけるマアカを無視して、大魔王様とご夫妻がなにやらペラペラ話し始め、マアカが手に持ったグラスを空にする頃にご主人が、
「ではあさってお会いしましょう。サラナラ～」
サラナラ～。
・・・・・・・・・・・・・・。
今、なんて言った？ あさってお会いしましょうとか言ってなかった？
「あのな。帰国する前にちゃんとした日本料理が食べたいって」
「う、うっうちに招待するのっ？！」
「いや、お店を紹介してくれって。ご馳走するから一緒に食べようって言われた」
「一人でいくのよね、当然あなただけよね？！」
「夫婦同伴が基本だろう」
「ばぁぁぁっかぁぁぁぁっ！」
続くのですね＾＾
←にもすばらしい景色を～
見たいなぁ
日没ｗ
by momogotti (2007-05-02 09:56)
マアカさん、すごい～！
日米親善に大・貢献じゃないですか♪
たまには、夫婦同伴ってのもいいんでは？
続きを楽しみにしております。
by はなママ (2007-05-02 21:42)
momogotti 様＞
夕日は本当にきれいでした。
軍艦や空母の向こうに沈んでいく様子を、皆さんパチパチ写真に撮ってらっしゃいました。
私も持ってけばよかったかな。
でも、スパイ容疑で捕まったら怖いし～。
by マアカ (2007-05-03 06:52)
はなママ様＞
夫婦同伴は良かったのですが、やはり妻が横にいないことに早く気がついて欲しかったと心から思います。
社交は苦手ですぅ～。
by マアカ (2007-05-03 06:54)