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兄チェーホフ [よんでみました]

兄チェーホフ―遠い過去から (筑摩叢書)

兄チェーホフ―遠い過去から (筑摩叢書)

  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2020/11/03
  • メディア: 単行本

8月に観にいく芝居(こまつ座&シス・カンパニー公演「ロマンス」)の予習で借りる。
はじめ、「わぁ、読みやすい」と入ったものの、早い時点で読み進めることはやめました。
兄がどのような人たちと知り合い、どう暮らしてきたかの説明ばかり続きそうだったので~。

医者であり、「桜の園」などで知られる作家:チェーホフの、妹の作。
【兄アントン(チェーホフ)の死後、その作家の書斎と寝室を生前のままにまもり、“チェーホフの家博物館”の“館長”として、生涯を兄のために捧げつくした。
“館長”としての仕事は“博物館”の維持・管理だけにとどまらなかった。作家の未発表作品や覚え書き、手紙や遺品…ともかくチェーホフに関わるあらゆる文書・資料の蒐集・整理・保管、さらに書簡集の出版、等々、彼女はおどろくべき情熱と精力を傾注した。
~この妹の存在があったからこそ、チェーホフの作家としての活動期の毎日の行動を克明にあとづけることができる。ーおそらく、チェーホフ自身にとっては本意でないであろうと思われるほど、これは充分な数量と内容である。
~(これは)まず最初に、マリヤ(妹)の兄に対する敬愛と追慕の執念に負うところが大であることは言うまでもない。
(以上、訳者あとがきより)】

【私の生涯を作家チェーホフに捧げたことで、私はしたいことをやりとおしました。(本文より)】

妹は兄の結婚に不快感をあらわし、兄は妹の結婚話に水をさす(結局、マリヤは独身を通した)。
きょうだい5人いても、やはりお互いが一番の理解者だったのでしょう。心底、人間として愛していた。
兄は44歳で亡くなるが、妹は94歳まで生きて、死の10カ月前、この本の口述を終えたとあります。

しかし、ロシアの名前って、イワーノヴィチとかドミートリーとか多いんですね…。

日本人が演じるその芝居では、
マリヤ(妹)は松たか子?、マリアの親友であり兄の妻となる女性に大竹しのぶ?、だったらチェーホフは誰よ?(段田さん? 生瀬さん?)と想像しております…。

《作家の人生をのこす。。。向田邦子さんの妹の、「姉は作家。だから、その背景がわかるものはいつか公表しなければならない、それは使命である」というようなコメントを読んだことを思い出しました。(「向田邦子の恋文」向田和子著)》
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