SSブログ

バタフライ・エフェクト (2004) US <The Butterfly Effect> [film reviews]

(月)から社内留学といって、うちの会社の数あるグループ会社の一つに身をおいています。この分野じゃ度々出版社から原稿依頼がくる程に知名度が高く、シゴトの依頼が余り苦労なく向こうからやってくる(うちと、えらいちゃうやん)。データの蓄積とか分析技術に優れていて、皆さんパソコンや学術書にニ極集中しているから、シ---ンとしていて地下鉄の揺れさえ感じる静けさ(つらい・・・)。夕方自社に戻ると、いつも私をいいようにイジって遊ぶA君にさえ、オアシスを感じるなんて。

少年だったエヴァンは、時に記憶を失う"ブラックアウト"を起すことがしばしばあり、13歳の時に起こったある一件から、恋心を抱いていた幼馴染のケイリーとも離れ離れになってしまう。ブラックアウトのため、その時の記憶さえないエヴァン。大学生になって、精神科医にすすめられ少年時代につけていた日記をふと思い出す。すると突然13歳のあのときの記憶が蘇り、その後のケイリーが辿った道が不幸だったことを知り---

"バタフライ・エフェクト"とは、カオス理論を[一匹の蝶が羽ばたいた結果、地球の裏側に竜巻が起きる]という喩えを表した有名な言葉(allcinemaより)らしい。今作は、この理論をうまくエンターテイメントさせた、ユニークな作品。彼が過去に戻るたび、新たなストーリーに胸が震え、異なる衝撃が襲う。巧みな展開としかいいようがない。特に、エヴァンが想いを寄せていたケイリーの別人ぶりに、新たな軌跡を辿っているという説得力をより感じることに。

ただ、実はもっと奥のある作品が好みなのも事実。ジェイクの『ドニーダーコ』も扱いや展開は異なるけれど、似た要素を持っているし、小児虐待を扱った作品なら、日本未公開らしいグレッグ・アラキ監督の2004年の作品、『ミステリアス・スキン』(良作!)もあった。この二作品には、もう一度観たくなるような心の掴み方をされたけれど、本作は、それらを軽く混ぜ合わせたような印象を持ってしまった。エヴァンがそれ程にケイリーに想いを寄せていたのか?そこを疑問に感じてしまうと、ラストのせつないカタルシスは急速に弱まってしまう。

バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション

 

バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • 発売日: 2005/10/21
  • メディア: DVD
ドニー・ダーコ

ドニー・ダーコ

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2004/03/03
  • メディア: DVD

◇監督:エリック・ブレス <Eric Bress> ◇脚本:エリック・ブレス <Eric Bress> J・マッキー・グルーバー <J. Mackye Gruber> ◇撮影:マシュー・F・レオネッティ <Matthew F. Leonetti> ◇プロダクションデザイン:ダグラス・ビギンズ <Douglas Higgins> ◇音楽:マイケル・サビー <Michael Suby> ◇音楽スーパーバイザー:ケヴィン・J・エデルマン <Kevin J. Edelman> ◇出演:アシュトン・カッチャー <Ashton Kutcher> エイミー・スマート <Amy Smart> ウィリアム・リー・スコット <William Lee Scott> エルデン・ヘンソン <Elden Henson> メローラ・ウォルターズ <Melora Walters> エリック・ストルツ <Eric Stoltz>


nice!(2)  コメント(4)  トラックバック(2) 
共通テーマ:映画

nice! 2

コメント 4

ken

期待値の違いが、この作品の賛否を分けるようです。
なーんも考えずに観た僕は、「お?おお?おおお!?」と
かなり前のめりになってしまいました。
地下鉄の揺れさえ感じる静けさには、ちょっと同情しました(笑)。
by ken (2007-10-04 13:53) 

こんばんは~
私も人の好奇心をくすぐる描き方にどっぷり嵌ってしまって深く考えずに観てましたよ。複線の張り方がうまくて感心した記憶が。単純に面白い作品だったと思います。『ドニー・ダーコ』の暗さ、重さに比べればエンターテイメント性が高いですがそれも評価できるような感じかな。近々あまり話題にならなかった『2』が公開されますね。
いつのまにクリスさんに?
by (2007-10-05 23:50) 

lucksun

ごぶさたしてたら、いつの間にか改名なさったのですね。
前記事を読んだら、ご本名とのことで、
カッコイイお名前でちょっとうらやましい……。
この映画、わたしはけっこう好みでした。
斬新な構成に驚かされましたねー。
しかし、なんといっても主演俳優が男前だったのが
ポイントかな(笑)。
by lucksun (2007-10-06 23:47) 

クリス

kenさん、
期待してたのかなぁ。隠れた秀作のような評判はきいていたし。とはいえ、悪くはなかったですよ、全然!社内留学はあと一週間、外出もけっこうあるし週末に皆さんと飲んだら、けっこう話せる人達だったので、気が楽になりました~。

トチオさん、
ご無沙汰してます!確かに、結局どうなっちゃうの?みたいなドキドキ感はずっと良い感じにありましたよね。別のエンディングも気になるところですが、続編は観なくてよい感じじゃないですか?少なくとも、劇場にいく必要はなさそう。クリスさんには2週間前くらいから?ですよ♪
nice!をありがとうございます。

lucksunさん、
ご無沙汰してます。時々お邪魔しては記事も読ませて頂いてたのに、コメント残せず申し訳ないです。大人になってから、自分の苗字が好きになりました。チビの頃は、やれ薬屋とかガイジンとかいわれてからかわれてましたし(笑)アシュトン・カッチャーは背丈も良いし格好良いです。デミ・ムーアとくっつくなんて。意外も意外。nice!をありがとうございました。
by クリス (2007-10-07 11:59) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 2

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。