ディア・ハンター (1978) US <The Deer Hunter> [film reviews]
この前の三連休、富士山登頂という案もあった中、寝る→DVD鑑賞→食べる→時々掃除 を繰り返すという、ダラダラホリデーを送ってしまいました。(火)になってもシゴトモードにスイッチが入らなくて困ったけれど、もう少し間食をへらせば時にはダラダラも良いなぁf^-^ この機会に、3時間というながさからなかなか手をつけていなかった今作を観ました。目的は、ジョン・カザールを偲び、彼の作品はみんな観てしまおうという企画の一環として。
ペンシルヴァニアの田舎町、スティーブン(サヴェージ)の結婚式にハメをはずしまくる狩仲間たち。この中の、スティーブンを含むマイケル(デ・ニーロ)、ニック(ウォーケン)は翌日にはベトナムへ赴いていった。雄大な自然に囲まれた田舎町の暮らしから、一転苛酷な戦場に乗り込む三人。ヴェトナム人に拘束され、「ロシアン・ルーレット」の標的となったことがそれぞれに暗い影響をおとしていき---
『アニー・ホール』を観た時に、一瞬映った若いクリストファー・ウォーケンの美少年ぶりに驚いたけれど、今作の彼もまた美しく、ロシア系移民の血をひく雰囲気がよく伝わる。役者陣の素晴らしさは、メンツをみてもらっても容易に想像はつくけれど、ラストシーンのウォーケンにはニックが完璧に乗り移っていて、観る者を硬直させる。決して多くを語らないミチノのストーリー運びも、ニックが辿った軌跡や思考に幾通りもの推測を与えてくれる。彼と対岐するデ・ニーロあってこそのシーンとはいえ、今も鮮明に思い出すのは彼の"ワンショット"顔。
アメリカが起したヴェトナム戦争は、ほんの鹿狩り(ディアハンター)程度にしか考えていなかったかもしれない。それによって深く傷つく若者たちを捉えた今作は、「戦争を美化している」とか、「犠牲者面していて不快」といった感想を持つ方もいるらしい。今作はアメリカの姿勢を問うというよりは、戦争によって人生を大きく変えてしまった仲間や、職業軍人じゃない市井の若者たちの姿を描いていて、イラク戦争に派遣されている戦士の多くも、マイケルやニック、スティーブンとなんら変わらないバックグラウンドを持っているかと思うと、胸が痛い。
- 出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
- 発売日: 2007/06/14
- メディア: DVD
◇監督:マイケル・ミチノ <Michael Cimino> ◇原案:マイケル・ミチノ <Michael Cimino> デリック・ウォッシュバーン <Deric Washburn> クイン・K・レデカー <Quinn K. Redeker> ◇脚本:デリック・ウォッシュバーン <Deric Washburn> ◇撮影:ヴィルモス・ジグモンド <Vilmos Zsigmond> ◇音楽:スタンリー・マイヤーズ <Stanley Myers> ◇出演:ロバート・デ・ニーロ <Robert De Niro> クリストファー・ウォーケン <Christopher Walken> ジョン・サヴェージ <John Savage> ジョン・カザール <John Cazale> メリル・ストリープ <Meryl Streep> ジョージ・ズンザ <George Dzundza> ルターニャ・アルダ <Rutanya Alda>
こんばんは^^ はじめまして
3連休に富士登山を予定していたのですか~
日を改めて行かれるのでしょうか・・・いいですね~!!
「ディア・ハンター」とても渋く見ごたえのある作品のようですね
戦争映画は苦手分野の一つなのですが・・・><;
アカデミー賞とオスカー賞とで色々評価は聞いていました。
この大作はいつか見たいと思います。
by (2007-10-01 22:35)
クリストファー・ウォーケンは新作「ヘアスプレー」で力の抜けた演技を
披露していました。いいオヤジになってたなあ。
それにしてもこんないい映画を作る国なのに、どうして戦争するんだろう?
ネタが必要なのかなあ???
by ken (2007-10-02 16:33)
Bettyさん、nice!をありがとうございます♪
「ディア・ハンター」の戦争の捉えかたは、一風変わっていて見る価値ありですよ。
kenさん、「ヘアスプレー」は同僚がすっごく観たがってるんで、公開されたら行くと思います!
by クリス (2007-10-02 22:36)
忘れられない作品です
戦争がもたらす悲劇を
若造だったボクに叩き込んでくれたコノ作品
子にも、孫にも見せたいです
by 魚河岸おじさん (2007-10-08 08:51)