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フェイス (1997) UK <Face> [film reviews]

イギリスから戻って、1年経ちました。日本の暮らしは余りにも便利なものが溢れていて、"怖さ"を感じることもあるし、やっぱり自国暮らしは楽だと感じることもあります。イギリスに比べれば気候は良いはずなのに、帰国してから3度目の風邪っぴき。イギリスにいた間、3年以上風邪をひかなかったのが自慢だったのに!精神的にゆるんじゃったせいかなぁ。

『司祭』、『ラビナス』のアントニア・バード監督、ロバート・カーライル主演のこの作品も、かなりゆるんじゃった作りになってます(笑)

ロンドンのイーストエンド、レイ(カーライル)をリーダーとする5人組み強盗集団は、ある晩、造幣工場へ押し入る。しかし、予定していた程の金もなく、小額と共に失意の中アジトへと引き上げる。すると翌朝、奪った小額さえもなくなっていることに気づき仲間内を疑うことに。

強奪した金が消えたと知った途端、犯人が読めてしまう展開は、笑うしかない。その後は、どう転んだってコントのような成りゆきになるし、クライムサスペンスとしてはゆるすぎて話にならないレベル。ロンドンのイーストエンドというと、『ロック、ストック~』や『人生は、時々晴れ』の舞台にもなっていて、この地域にはコックニーと呼ばれる有名、かつ独特の訛りがあるのに、カーライルがコックニー訛りじゃない点にも違和感を感じる。(ちなみに、『ロック・ストック~』監督のガイ・リッチーが話すのは、モックニー【Mockney】【Mock】(模造品)と呼ばれるコックニー訛りを真似た喋り。中流以上の人が格好良いからと、わざと悪ぶって話す言葉。)

とはいえ、クライム・コメディーと思って「バカやなぁ、こいつら」と観る分には、それなりに面白い。実際、監督は、そんな想いをこの作品に託した訳じゃないけれど。今作のカーライルは、素に近い印象。イギリステイストを感じられればOK!という人向けかな。

 

フェイス

フェイス

  • 出版社/メーカー: ビデオメーカー
  • 発売日: 1999/12/24
  • メディア: DVD

私の好きなカーライル作品。もちろん、『トレスポ』も『フル・モンティー』も『カルラの歌』も好き。

ゴー・ナウ

 

ゴー・ナウ

  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2001/03/21
  • メディア: DVD
アンジェラの灰 特別編

 

アンジェラの灰 特別編

  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
  • 発売日: 2001/04/27
  • メディア: DVD

この監督の『ラビナス』は、人肉を食べる話=カニバリズムを描いていてエグい。

ラビナス

ラビナス

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2006/03/10
  • メディア: DVD

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コメント 6

coco030705

こんばんは。
恥ずかしながら、カーライルの作品は見たことがないんですよ。
見なくちゃね。特に「トレスポ」。
先日「ロック・ストック…」DVDで見ました。最初のところで、ジェイソン・ステイサムが典型的なコックニー英語で、たたき売りをやってましたよね~。おもしろかった。Mockneyなんてものがあるのは、初めて知りました。さすが
蟻銀さんですね。おもしろいなあ。
それにしても、お風邪を3回も!やっぱ日本て空気が汚れてるんじゃないかしら。私は3年ほど前から、花粉症がでるようになってしまいました。そんなにひどくはないのですが、いやですよね~。(^^)
by coco030705 (2007-02-25 00:23) 

クリス

cocoさん、こんばんは♪nice!をありがとうございます。cocoさんがカーライル作品未見とは意外~。特に『トレスポ』ですかね、やっぱり。
Mockneyは、ランゲージエクスチェンジをやってた友達に教わりました。ガイ・リッチー以外にも、モックニー喋ってる有名人は多そうです。
そして風邪なんですけどねぇ、空気のせいでしょうか、、、じとじとした湿気のせいじゃないかとも思ったりして。花粉症は、イギリスにいた間に発症していてえらい目にあったけど、日本は花粉の種類がちがうせいか大丈夫だったんでホッとしました。知り合いが、製薬会社が花粉を撒いてるに決まってる!といってたけどf^-^ うっとおしいですよね、ほんとに。
by クリス (2007-02-25 00:44) 

takepii

わたし、「フェイス」意外に好きなんです。
人の愛すべきばからしさや尋常じゃない素朴さが良く出ていると思います。
どんなことをしても生きていくんだ!というパワーは感じませんが、
なすがまま生きてやろうという貪欲さとでもいうのでしょうか。
わたし、カーライルではGONOWですかね、やっぱ。
by takepii (2007-02-27 00:20) 

クリス

takepiiさん、nice!をありがとうございます。
私もけっこう「ありえーん」と思いながら楽しんで観ました。そっかぁ人間らしいドラマとして観れば、けっこう良いのかもしれませんね。サスペンスと思って観てたから、こりゃ作りが甘いっていわざるをえなかったんですが。
『Go Now』良かったですよね。雨とサッカーゴールのシーンをやけに覚えています。
by クリス (2007-02-27 16:25) 

ETCマンツーマン英会話

Mockneyを調べていてこちらに辿りつきました。

>かつ独特の訛りがあるのに、カーライルがコックニー訛りじゃない点にも違和感を感じる。

カーライルさんは、大好きな俳優の1人です。でも、おっしゃるとおり彼はスコットランド出身ですよね。

>ロンドンのイーストエンドというと、『ロック、ストック~』や『人生は、時々晴れ』の舞台にもなっていて、

"Lock, Stock and Two Smoking Barrels"、"All Or Nothing"、予告編みました。面白そうですね。ロンドン下町の雰囲気にどっぷりと浸かれそう。是非観てみます。ご紹介ありがとうございます。


by ETCマンツーマン英会話 (2013-08-27 21:09) 

クリス

ありがとうございます。
ずいぶん前に観た作品かつストーリーを忘れかけていましたが、少し思い出しました。カーライルはわたしも好きな俳優です。グラスゴーに暮らしていたため、スコットランドびいきなのです。
ロック、ストック〜はビートが効いていて最高におもしろいし、人生は〜は地味だけど人間味溢れる作品です。是非ご覧下さい。
by クリス (2013-09-07 07:18) 

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