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毎日新聞『今週の本棚』(8) [日記(2005)]

新・「超」整理手帳2006 紺

新・「超」整理手帳2006 紺

  • 作者: 野口 悠紀雄
  • 出版社/メーカー: アスコム
  • 発売日: 2005/09/23
  • メディア: 単行本


 11月20日 今週の本棚
 久々に「今週の本棚」。このコーナーにしてはめずらしく「手帳の買い方・使い方」と題して、大岡玲(作家)と田中優子(法政大教授)が書いている。「手帳使いがきわめて下手くそな」大岡先生は『不精者の心騒がす食、釣り情報』のキャプションで邱永漢おすすめのグルメな店の情報が載る『邱永漢の実務手帳』や『スポニチ釣り手帳』などを紹介し、「ああ、巧みな手帳使いで仕事がはかどるなんて、私にはやっぱり夢のまた夢かもしれない。」と嘆いてお茶をにごしている。詩人にして小説家、文芸評論家の大岡先生は完全にミスキャスト。
 田中先生は『目標喪失時代のおせっかいや屋さん』の見出しで「いやはや、手帳に人生を導かれる時代になったのか。ため息。なんだか疲れそうな手帳が多い。」と目標設定手帳や夢をかなえる手帳の出現を嘆き、『リクナビ就職手帳』『ミリオネーゼ・スペシャル マネー手帳』などを一通り紹介した後、野口悠紀雄「新・『超』整理手帳」を推奨されている。「予定や仕事や記録をデスクトップ2台とモバイルと卓上カレンダーに別々に要れ」ておられる田中先生は「この手帳に一本化してみる」とおっしゃっる。文章から強い決意は伝わってこない。(超整理術におけるパソコンの効用を何処かで力説していた野口悠紀雄先生考案の紙の手帳など本末転倒のような気もする。第一、超整理術そのものが、時間軸と頻度によるデータ整理術=パソコンが最も得意とする整理方法である。)
 書店にも手帳コーナーが出来ている。昔、手帳は見開き一ヶ月の月曜スタートの6穴ルーズリーフと決めていた。palmを使いだして、年末に手帳を買い、次年度の予定を書き込む楽しみは無くなったが、過去数年の記録と未来の予定が詰まっているclieの便利さには代えられない。