村上春樹 ねじまき鳥クロニクル 新潮文庫 [日記(2006)]
これもまたよく分からない題名である。ねじまき鳥とはきっと機械じかけの玩具なのだろうか?クロニクルは年代記の意味だから「玩具のねじまき鳥の年代記」?が3つもつくような題名である。
主人公はいつもの様に「僕」。30歳で既婚で失業中。ロッシーニの「泥棒かささぎ」を聞きながらスパゲッティーを茹でている時に、見知らぬ女性から電話が入る。(二度目の電話で、この女性はシャワー上がりで一糸も身につけていないことが分かるのだが)。家出した猫を探しに行って、16歳の不登校の女子高生と出会い、六本指と乳房を四つ持つ女性のついて話し、帰宅した妻と、青い色付きティッシュペーパーと花柄のトイレットペーパーを買ったことが原因で喧嘩をしそうになる。妻は生理前で、「僕」は「(月が満ち欠けする)太陽系第三惑星」の住民であることを実感する。
出だしは、こんな風に始まる。謎の電話の女性、女子高生、「僕」の妻と謎だらけの登場人物の謎の会話と行動・・・題名ともども、村上ワールド、春樹ワールドの門をくぐることになる。
好き嫌いがはっきりする著者だろう →☆☆☆☆★
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