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吉村 昭 零式戦闘機  [日記(2005)]


零式戦闘機           九六式艦上戦闘機

吉村 昭 零式戦闘機 新潮文庫 ★★★★☆
 軍縮会議脱退、盧溝橋事件と国際的に孤立を深めるなか、日本海軍はアメリカを仮想敵国として、新型戦闘機の開発に着手した。海軍航空本部が三菱重工業に交付した要求書は、当時の航空機の世界水準をはるかに越えた過酷なものであった。十二試艦上戦闘機計画要求書である。
一、掩護戦闘機トシテ敵の軽戦闘機ヨリモ優秀ナル空戦性能ヲ備ヘ、邀撃戦闘機トシテ敵ノ攻撃機ヲ補足撃滅シ得ルモノ
二、最大速度
高度四,〇〇〇米ニテ 二七〇節(ノット、五〇〇km/時)以上
   ・
   ・
   ・
この十二試艦上戦闘機こそが、後に零戦と呼ばれるに至る・・・。この過酷な要求に三菱側で答えたのが、の設計者堀越二郎である。
 零戦の誕生から華麗な戦歴、押し詰まる戦線打開のために人間爆弾と化した特効作戦へと、零戦を軸に日本の参戦から敗戦までを著者はたんたんと記してゆく。この辺りは「ポーツマス旗」同様、小説というよりノンフィクションを読んでいるようである。

「中国大陸での戦争から太平洋戦争の終結まで代表的兵器の一つであった零式戦闘機の誕生からその末路までの経過をたどることは、日本の行った戦争の姿そのものをたどることになるという確信が私に筆をとらせた。」著者あとがき より

三菱重工業(株)名古屋航空宇宙システム製作所 →http://www.mhi.co.jp/nasw/products/museum/zen_kai.html

8月11日追記
横浜旧軍無線通信資料館 →http://www.yokohamaradiomuseum.com/index.html
怪獣動物園(USA)http://www.kaijuzoo.com/radio/

初期零戦に搭載されていた「海軍96式空1号無線電話機」
NavalHistoricalCenterhomepage →http://www.history.navy.mil/photos/events/wwii-pac/pearlhbr/ph-ja3.htm

零式戦闘機

零式戦闘機

  • 作者: 吉村 昭
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1978/03
  • メディア: 文庫


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