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ジャンクパソコンの復活(1)~1999年頃~ [日記(2005)]

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_/_/_/ ThinkPad360CSE _/_/_/

パソコンのファイルの整理をしていたら古い文書が出てきた。1999年頃のものである。ホームページを作るつもりで書きためていたものである。懐かしいので採録することとした。いずれも内容が古く使い物にならないが、自分を懐かしむための覚書である。
********* ここから *********
 中古のThinkPadを手に入れた、中古というよりジャンクである。
ジャンクとは、あのジャンクフードや薬物中毒のジャンキーのジャンクのこと。某中古パソコンショプの歳末バーゲンセール「ジャンク・オール半額セール」で入手した。
自宅には自作も含めて3台のデスクトップがあるり、仕事ではノートを使っていたが、自分のノートは持っていない。夏は涼しいベランダのテーブルの上で、冬は炬燵の上でと、気分に合わせて何処にでも移動して使えるパソコンが1台欲しかった。 Vaioを始めとした人気のNoteは高価で手が出ない。インターネットとNiftyに接続出来て(当時Niftyのフォーラムに出入りしていた)、たまの仕事にExcelとWordがなんとか使えればスペックは問わない。仕事で使っていたノートがパナソニックのALN-1で、ペンティアムの120Mか130Mであった。

入手したThinkPadは 360CSE。
スペックは、CPU:DX2-50Mhz,メモリ4M、HDD340M、DSTN液晶、PCMCIA TypeⅡ×2。
モデムカードを差せば通信端末として使え、メモリさえ足せばなんとかWindows95が動きそうである。
値段もなんと¥5980の「半額」!¥3000で憧れのThinkPadが手に入る!すっかり舞い上がってしまい、後のことは考えずに比較的きれいな1台を手にとってレジへ。「これはジャンクですから動作の保証はありません、返品交換もできませんがよろしいですね?」という店員さんの言葉も上の空。。。。

ここから、ジャンキー(薬物中毒患者)への道をまっしぐら転げ落ちることになった。

 

【電源投入まで】
買ったものの、ThinkPad360CSEを前に思案に暮れてしまった。
バッテリーが完全に死んでいる、おまけに電源が無い!ACアダプタの差込口は台形をした4ピンの為手持ちのアダプタを使うこともできません。こういうときはNiftyのフォーラムである。今までの経験から、関連のフォーラムのログを手当たり次第に読むことによって、たいがいの疑問と困難が克服されてきた。

FIBMNOTE1の「その他のThinkPad&PS55」が360を扱う会議室で、とりあえず999発言を落として読むと、

①メモリは、8Mと16Mのカード型のメモリがIBMとサードパーティーから発売されている。
②Keyボードを跳ね上げることによってFDD・バッテリ・HDDを外すことができる。
③メモリはFDDの下に隠れているカードスロットに差す。
④HDDはE-IDEの為540M以上が認識可能。
⑤Windows95用のBIOS、ビデオドライバ、サウンドドライバがIBMのホームページからダウンロードできる。従ってWindows95の稼動は可能。
⑥電源は、台形のACアダプタ差込口の+と-の端子に20Vを接続して稼動した実績がある。残りの2ピン(SとG)はバッテリ充電に関わる端子らしいが詳細不明。

などが判明。ちなみに日本IBMのホームページでThinkPad360CSEを調べると発売当時の値段は43万円!

特に⑥はありがたい情報である。20VのACアダプタは持っていないが、大半のノートパソコンは15V前後で動いています。15Vなら手持ちがある。さっそくワニ口クリップで+と-の端子に15Vを接続するとダイオードが点灯、スイッチを入れると4MのRAMをカウントしてなんとDOSが立ち上がった。
F1 Keyを押しながら電源スイッチを入れるとEasy-Setupが立ち上がり、Config以下の診断プログラムを実行してみたが全項目クリア、ハードとして不具合は無いようであった。「当たり」を引いた様である。
いつまでもワニ口クリップというわけにもいかないので、アダプタのプラグを工夫してみた。4ピンのプラグは見つからなかったが、2ピンがジャンク箱にあった。差し込み方が悪いと接触不良を起こすがなんとかそれらしくなった、投資ゼロである。

書いてみると何事もなく事が運んだようですが、ここまで来るのに試行錯誤の1週間。

【とりあえずDOS 】
とりあえずDOSソフトを導入して遊んでみる。
ファイラーのFILMTNを入れ、FEPにKATANA、エディタにJEDを入れてワープロにしてみた。当たり前だが完全にDOSパソコンとして機能する。愛用のSX-33MhzのDOSパソコン(IBMのPT110)より速い(DX2-50MHzから当然)。
ところがここでジャンクのジャンクたる所以が発覚。「→ ←」Keyが効かないのである。致命的!Keyボードを外して見るも、肝心の電気的な接触部分は密封されていて「掃除」ができない。\3000でThinkPadが手に入ったと喜んだのもつかの間、スタートからつまずいてしまった。

【Windows95の導入】
「→ ←」Keyが効かない欠陥も、windowsを入れてマウスを使えば解決可能。ワープロとして大量の文書を打たないのであれば致命的な欠陥とはならないし、インターネットとNiftyの通信端末としての用途であれば我慢できそうである。
Windows2000の評価版が出た今(2000年1月現在)Windows95でも無いっだろうが、DX2-50MHzにはこちらの方が相応しい。何よりもHDDが340Mでは200Mを超えるOS(Windows98)は不釣り合いである。会社で使っている何百台のパソコンは、未だにWindows95とOffice95である。
とりあえずWindows95を導入することにした。

CDドライブの無いパソコンにWindows95を導入するには

①CDドライブを購入しCD版から導入する。
② フロッピーDisk版Windowsを購入する。
③ デスクトップとLAN接続してデスクトップのCDドライブからWindowsを導入する。
④ 2.5インチ→3.5インチ変換ケーブルでデスクトップのHDDとして接続。デスクトップのCDドライブからインストールする。所謂「借り腹」です。

という方法が考えられるが、いずれもOSはDOSを使うことになる。
① を選択してもCD-ROM版のWindows95を買わねばならない。②を探してみることに
したが、しかし問題は、今ごろフロッピーDisk版Windows95が売っているかということある。何軒かソフト売り場を廻りましたが入手できませんできなかった。Windows98一色で、95はCD-ROM版さえ少なくなっているのが現状。③はDOSでLANを組む知識が無い(パラレルポートでケーブル接続が出来るRemoteDiskというDOSソフトがあることを後で知りました)。

ここは簡単な④の借り腹でゆくことにした。

Windws95を導入する前にメモリを増やしておかねばなりません。4Mでは「メモリが足りません」と叱られる。これもThinkPadを購入した某パソコンショップで入手、 IBM純正16Mが\3980。なんと本体より高い!数年前富士通のデスクトップ用に買った8Mのメモリは2万数千円した。ジャンクとは言え安くなったものだ。

①HDDを外す
HDDは特殊なケースに収容されています。マイナスドライバでこじ開けるとHDDをケースから外すことができる。ケ2.5インチ→3.5インチ変換のHDDケースを2980円で購入。パソコンと同じ値段!

② 変換用のケースにHDDを装着。
この時マスター・スレーブ設定のピンTP360CSE内蔵HDDをマスターに設定。
デスクトップのHDDとそっくり入替える。
デスクトップを起動Diskで立ち上げ、Fdiskで基本パーテーションを設定しフォーマット。

③CDからHDDにWin95をコピー
Win95のCDをドライブに入れて、起動画面(DOS)で

XCOPY d:\WIN95 C:\WIN95 /E [Enter]

これでHDDにセットアップ用のWin95が入りました。

④インストール
HDDをTP360CSEに戻し、起動Diskで立ち上げ、

C: [Enter]
CD WIN95 [Enter]
SETUP [Enter]
これでHDDのWi95のディレクトリからインストールできる。

【ThinkPad 360CSE の復活】
\3000のジャンクパソコンがWindows95マシンとして生き返った。

①←→Keyは相変わらず不調。
②ACアダプタが間に合わせ。
③16色しか出ない。
④音が出ない。
⑤ Windwsの終了は手動(コンピュータの電源を切る用意が出来ました → 手で切る)。
⑥HDDの残りが少ない。
⑦遅い!
⑧本体と液晶ディスプレイをつなぐヒンジが甘い。

などなど不満はあるが、1992年生まれのDX-2のパソコンにペンティアムやセレロンの性能を求めても無理というものである。ワードパッドで文章が書けてソリティアが出来るのだから、これはもう立派なWindowsパソコンである。←→Keyの不調もDOSで使うには致命的だが、Windowsの環境ではマウスで代替できるためなんとか我慢できる。

ここまでの投資。
ThinkPad 360CSE 本体:\2990
メモリカード:\3980
2.5インチ→3.5インチ変換ケース:\2980
ACアダプタ:手持ち改造
Win95CD-ROM:\8980

【ThinkPad 360CSE のグレイドアップ】
次は ThinkPad 360CSE を実用機とする.

*** ソフトウェア編 ***

【256色化】
ビデオドライバを更新することにより、Win95で256色を実現することが可能。(FIBMNOTE1の情報)。
SoundドライバやBIOS(シシステムROMアップディト)は日本IBMのHPのダウンロードサービスに登録されているが、このビデオドライバだけは何故か登録されておらず、アメリカIBMに登録されている。余談だが、以前某有名メーカーのデスクトップ機のBIOSをアップデイトしたときも、最新のBIOSは製造したメーカーのHPには無く台湾のマザーボードメーカー(Acer)のHPにあった。

①HPに接続してドライバをダウンロード。
② 自己解凍ファイルですから、DOSプロントにて適当なディレクトリで*****(Enter)
すると、たくさんのファイルが生成される。
必要なファイルは vesa.exe だけ。vesa.exeをルートディレクトリ(マイコンピュータのC:の中)にコピー。
③ Config.sysの最終行に device=c:vesa.exe の1行を書き加えるだけ。
Config.sysの編集はスタート→ファイル名を指定して実行→Syseditで可能。

これで256色表示が可能となる。


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