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Super sonic china [中国]


Super Sonic China at Unshudo , Osaka,6 August 2005

Soi grafの次の日、以前から気になっていたイベントに足を運んだ。
大阪滞在中、2つのコアなイベントがみられるというのも、ラッキーな話だ。

ジャスミンティーを飲みながら、中国の先鋭的な音楽と映像をDJとVJで鑑賞するイベントSuper Sonic Chinaは今回で4回目を迎えるそうだ。中華ポップから、北京パンク、エレクトロニカ、ノイズなど、普段はなかなか触れる事のできない中国のアンダーグラウンド・アート・シーンにしばし浸ることができる。

最初はDJ.kyontaさんによる中華ポップス。王道のフェイ・ウォンや台湾のJay(周杰倫)なんかを映像付きで流した。(実は僕は遅れて行ったので、彼女のプレイは半分ほどしか聞いていないのだけど)

 その後、突然始まったアコギと中国語の歌唱は、とても中国的な感じがした。旅行先のホテルの従業員が廊下ですれ違いざま突然大音量の鼻歌を歌うような唐突さがあったのだ。てっきり、中国人の歌唱かと思っていたら、ジェロニモ・レーベルというインディー・ロックバンドのボーカリストのヒデヨヴィッチ杉山さんという、バリバリの日本人によるものだった。偽中国人とは面白い演出だ。

このイベントの中心的人物、DJ.Xiaoxueさん(女性)は中国の伝説的なロックバンドThe flyの製作にも携わった事のある人物で、中国エレクトロニカを代表する「山水」レーベルの日本窓口をも担当されている。『Charming playlist  V.A.』というコンピは「山水」と日本の「19頭身」レーベルの合作で、日本版も出ているので周知の方もいるかもしれない。彼女のDJの担当はエレクトロニカなのだけれど、90年初頭からの中国ロック周辺にも精通していて、コアな話に圧倒されっぱなし。

エクスペリメンタルやノイズ担当のDJ.Kanoriさんもグループを統括している中心人物。中国に留学経験があり、幅広いジャンルに詳しいようで、僕が求めるような音楽に色々相談に乗ってもらった。「今回はおとなし目の選曲」、と言いつつも、彼の流す半裸の女性のインスタレーション映像は十分に刺激的だった。中国のアバンギャルドは本当に面白そうだ。

でも、僕の耳に一番ひっかかったのは意外にも北京パンクだった。DJ.Xicunさんによる選曲の中で、特にThe punch- drunk Symptom や Anarchy - jerks(boys) というバンドの曲にとても惹かれた。哀愁感といい、疾走感といい、今、日本で聞くとカッコイイんじゃないかと思う。96〜98年頃はパンクがとても充実していたそうで、ライブ会場の映像はパンクスたちの不穏でヤバい雰囲気があって、(60年代の安保闘争のように列を組んで回ったり、、、)こんなことが中国で起きていたのか!?まるで70年代のロンドン+ボルシェヴィキ蜂起ではないか!(かなりいいかげん)と、驚くばかり。

90年代初頭の中国のロックには、生なましさや痛々しさ、生真面目さがあり、その辺が僕にとって時に敬遠してしまいがちな要素なのだけれど、(だから僕は黒豹よりドウ・ウェイのソロが好きだし、ツイ・ジェンならボールズ・アンダ〜が好きだ。)ここ最近は「モダン・スカイ」というかなり僕好みのポップよりのレーベルに注目して、これからを期待していたところ。そんな狭間で北京パンクのムーブメントを見過ごしていたなんて、もったいない限りだ。今となっては彼らの音源を手に入れるのは難しそうだから。

 
Many kind of CDs on sale.


Super Sonic ChinaのHPに突き当たったのは、B6というラップトップ系エレクトロニカ・ミュージシャンの記事を、たまたまある雑誌で見つけた時だった。中国で何か起こりつつあるな、と感じ、色々と検索した結果に出会ったのが最初だったと思う。そんな過程であのドウ・ウェイがFM3と組んでテクノ〜エレクトロニカをやっていたり、B6の音源を出すエレクトロニカ・レーベル「山水」の存在を知ったのだった。

このHPは中国のアート・シーンで今何が起きているのか知る上で、とても貴重だ。現地のイベント情報も豊富で(できればレポートやレビューなんかあるとうれしい)、日本ではなかなか手に入りにくいインディーズのCDの紹介も充実している。興味のある人は是非覗いてみてほしい。今回のイベントのセット・リスト詳細も載っている。

http://blog.livedoor.jp/ssc_staff/

また、Super Sonic Chinaと関係があるという中国ロックの全貌を網羅しているこのHPも凄い。

http://www.yaogun.com/index.htm

この仕事はきっと世界のポップカルチャー史に名前を残すはずだ。
中国人だって驚いているはず。


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