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錆びたナイフ [2008年 レビュー]

錆びたナイフ」(1958年・日本) 監督:舛田利雄 原作・脚本:石原慎太郎

 2年越しで続いている“裕次郎シリーズ”の4作目。
 とは言っても前回見た「俺は待ってるぜ」(1957年作品)から、この「錆びたナイフ」までの間に裕次郎はなんと11本の主演映画を撮ってるんですね。この時代、裕次郎はまさに日活のドル箱スターだったことが見てとれます。んが、どれだけやっても芝居はヘタッピですねえ(笑)。当時の様子を僕は知りませんが、劇場で失笑は起きなかったんだろうか?と今さらながら心配になるほどです。
 設定も相変わらずの“お約束”。
 暗い過去を持つ今は堅気の主人公が、とある事件に巻き込まれ、我慢の末に逆襲に打って出る、と言うもの。
 ただし今回はちょっとした“どんでん返し”があって、物語としてはなかなか面白いんだけど、脚本とカット割りと裕次郎の芝居がイマイチなもんだから、映画としての出来は決して良くありません。

 小林旭、宍戸錠、杉浦直樹らが出ています。
 宍戸錠はかなり早い段階で殺されます。まだエースのジョーじゃなかったのね(笑)。マイトガイ小林旭は裕次郎の弟分(マイトガイってなんだよ)。生意気な若造を裕次郎より上手く演じています。裕次郎の敵役として頑張ったのが杉浦直樹。僕の中では「生真面目なお父さん」という印象が強い俳優さんですが、ここでは表向き“土建屋の社長”でもある新興のヤクザを演じています。裕次郎と比べると段違いに芝居は上手いんだけど、杉浦直樹は裕次郎はもちろん、小林旭にもなれなかった。主役を張る俳優にはやっぱり“華”が必要なんだなあ、と改めて思いました。
 個人的には、女の色気を感じさせなかった北原三枝にもガッカリ。

錆びたナイフ

錆びたナイフ

  • 出版社/メーカー: 日活
  • 発売日: 2002/09/27
  • メディア: DVD

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