復活の日 [2007年 レビュー]
「復活の日」(1980年・日本) 監督:深作欣二 原作:小松左京
「角川映画」って今思えば、80年代は「日本映画」と同義語だったような気がします。
そんな中で僕にとって一番インパクトの大きかった作品が「復活の日」。
製作費は24億とも25億とも言われましたが、公開当時17歳だった僕が子供ながらに驚いたのは、オリビア・ハッセーやジョージ・ケネディ、ロバート・ボーンといった、知った顔の外国人スターがしれっとこの作品に出演していたことでした。
「角川映画ってどんだけ凄いんだ!」
って思いましたからねえ、やっぱり。
さらに南極ロケを敢行したり、チリ海軍から本物の潜水艦を借りたりと、金に物言わす角川春樹のギャンブラーぶりが気持ちいいほど映像に出てます。
内容は完全にバイオハザードなんですね(ゲームじゃないよ)。
東ドイツの研究施設から持ち出された細菌兵器が事故によって大気中に漏れ、それが原因で人類のほとんどが滅亡してしまうというもの。
文字すると話が大げさ過ぎてちょっと半笑い気味になるけど、ウイルスの特性によって南極大陸にいた863名だけが生き残る、という設定がこの作品の肝であるわけです。特に子供ながらショックだったのは「種の保存」に関するエピソード。
生き残った863名の内訳は男性855名に対して女性8名。当然暴行事件が発生し、それを話し合う場である女性がこう発言します。
「今や女性は人類にとって最も貴重な資源」
つまり人類を滅亡させないため、8名の女性は複数の男性を受け入れて出来る限り子供を産むべき、という結論に達するわけです。
ショックでしたねえ。僕が一番傷ついたのはオリビア・ハッセーが何人もの男と寝なきゃいけないって事実です(事実じゃねーよ)。
同世代の人なら記憶にあると思いますが、オリビアは1979年にカネボウ化粧品の「君は薔薇より美しい」キャンペーンCMに出演していて、当時日本では爆発的な人気だったんですよね。僕も近所の化粧品屋が捨てたオリビアの等身大ポップを拾って帰るくらい好きで(コラコラ)、このエピソードは本当に心が痛みました。
ただ冷静に考えるとこの作品は、「ワシントンにあるARS(自動報復装置)を解除しないと南極も核によって滅亡する」なんて件は排除して、「地球上に残された863名だけでどうやって生き永らえて行くのか?」を追求した方がいいドラマになったんじゃないかと思います。
この映画で良いのはジャニス・イアンが歌った主題歌ですね。哀愁を帯びた名曲で、子供の頃に擦り込まれたせいか今聴いても泣けそうになるのが不思議(笑)。
それと草刈正雄がカッコイイです。まさかこの27年後に「0093 女王陛下の草刈正雄」なんて映画に主演するとは思えないくらいに(笑)。せっかくだから「汚れた英雄」も観てみよう。
thanks! 510,000prv
「角川映画」って今思えば、80年代は「日本映画」と同義語だったような気がします。
そんな中で僕にとって一番インパクトの大きかった作品が「復活の日」。
製作費は24億とも25億とも言われましたが、公開当時17歳だった僕が子供ながらに驚いたのは、オリビア・ハッセーやジョージ・ケネディ、ロバート・ボーンといった、知った顔の外国人スターがしれっとこの作品に出演していたことでした。
「角川映画ってどんだけ凄いんだ!」
って思いましたからねえ、やっぱり。
さらに南極ロケを敢行したり、チリ海軍から本物の潜水艦を借りたりと、金に物言わす角川春樹のギャンブラーぶりが気持ちいいほど映像に出てます。
内容は完全にバイオハザードなんですね(ゲームじゃないよ)。
東ドイツの研究施設から持ち出された細菌兵器が事故によって大気中に漏れ、それが原因で人類のほとんどが滅亡してしまうというもの。
文字すると話が大げさ過ぎてちょっと半笑い気味になるけど、ウイルスの特性によって南極大陸にいた863名だけが生き残る、という設定がこの作品の肝であるわけです。特に子供ながらショックだったのは「種の保存」に関するエピソード。
生き残った863名の内訳は男性855名に対して女性8名。当然暴行事件が発生し、それを話し合う場である女性がこう発言します。
「今や女性は人類にとって最も貴重な資源」
つまり人類を滅亡させないため、8名の女性は複数の男性を受け入れて出来る限り子供を産むべき、という結論に達するわけです。
ショックでしたねえ。僕が一番傷ついたのはオリビア・ハッセーが何人もの男と寝なきゃいけないって事実です(事実じゃねーよ)。
同世代の人なら記憶にあると思いますが、オリビアは1979年にカネボウ化粧品の「君は薔薇より美しい」キャンペーンCMに出演していて、当時日本では爆発的な人気だったんですよね。僕も近所の化粧品屋が捨てたオリビアの等身大ポップを拾って帰るくらい好きで(コラコラ)、このエピソードは本当に心が痛みました。
ただ冷静に考えるとこの作品は、「ワシントンにあるARS(自動報復装置)を解除しないと南極も核によって滅亡する」なんて件は排除して、「地球上に残された863名だけでどうやって生き永らえて行くのか?」を追求した方がいいドラマになったんじゃないかと思います。
この映画で良いのはジャニス・イアンが歌った主題歌ですね。哀愁を帯びた名曲で、子供の頃に擦り込まれたせいか今聴いても泣けそうになるのが不思議(笑)。
それと草刈正雄がカッコイイです。まさかこの27年後に「0093 女王陛下の草刈正雄」なんて映画に主演するとは思えないくらいに(笑)。せっかくだから「汚れた英雄」も観てみよう。
thanks! 510,000prv
2007-08-27 00:47
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コメント(7)
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懐かしーい!副題がたしか「virus(ウィルス)」じゃなかったですか?TVで流れていた映画のCMで、髭も髪もぼうぼうの草刈正雄が映って、それでもものすごくカッコよかったです。
内容はショックですね。そういうことだったんですか。でも、kenさんの記事の続きがしりたいです。こんど借りてみます。
この頃の草刈正雄は、神がかってるくらいカッコよかったですね。「汚れた英雄」もカッコよかったです。
by Sho (2007-08-27 06:18)
「汚れた英雄」。・・・「よごれたひでお」って長い間読んでました。草刈正雄はオデコがああなっちゃったからねえ・・・。
by snorita (2007-08-27 08:45)
>Shoさん
そうです。その副題がついてました。
海外マーケットも視野に入れてたんですよね。失敗したけどw
nice!ありがとうございます。
>snoritaさん
よごれたひでお…。
どんな映画やねん。
by ken (2007-08-27 10:06)
ホント、懐かしい!
草刈正雄が見たくて、何回か見ました。
「汚れた英雄」は映画館で見た覚えがあります。
内容はそれほどでもないのですが、
とにかく、草刈正雄がかっこ良かったです!
by ミック (2007-08-29 23:01)
僕たちの世代にとって草刈正雄ってちょっとしたスターでしたよね。
いい時代だったんだなあ。nice!ありがとうございます。
by ken (2007-08-30 01:00)
「草刈正雄がボロ布を纏いながら歩いていた場所だよ」と、千葉の某海岸に連れて行かれて、こんな手近な場所で撮ったのかよ!とがっかりした思い出があります。
『汚れた英雄』の薔薇のプレゼント、クサいけど憧れました。ホントにカッコ良かったのにな、あの頃の草刈正雄…。
by hiro163hiro (2007-09-04 23:40)
えー!あのシーンって千葉の海岸で撮ったの?
ショックゥ・・・・・(笑)。
「汚れた英雄」って、すごくカッコイイ映画という印象が強いのですが
今観たらどうなるのか、すごく不安ですw
nice!ありがとうございます。
by ken (2007-09-05 00:48)