絶対の愛 [2007年 ベスト20]
「絶対の愛」(2006年・韓国/日本) 監督・脚本:キム・ギドク
愛する男を引き止めるために整形手術を受ける女の物語です。
これはヘタなブームのせいで乱発された韓流映画とはまったく異なる、久しぶりに観た“骨太”の韓国映画。正直言ってかなり面白い作品だと思います。
実はドラマのシチュエーションにところどころツッコミを入れたくなる箇所はあるんですが、それも上映時間短縮(本編98分)のためかと思えば全部許せるし、それくらい強烈なテーマで予想もしない意外な展開をします。
キャストは整形後のセヒを演じた女優、ソン・ヒョナが素晴らしい。
彼女は自ら整形の事実をカミングアウトした女優でもあり、この作品に対する理解力も深かったのでしょう。まさに迫真の演技を見せています。
余計なお世話かもしれませんが、もしもアナタに恋人がいたらこの映画は絶対に2人で観たほうがいい。そして映画のあとで2人にとっての「絶対の愛とは何か?」を話しておきましょう。
この壁を乗り越えられたら次は「バンジージャンプする」を2人で観てみてください(笑)。
(※この先は、いずれ映画を観たあとでお越しください。)
ドラマの展開として一番面白かったのは「今の自分が昔の自分に嫉妬する」という点。
映画で整形を扱うときは大半が「復讐」を目的にしているのに、まさか相手を試すつもりが「自分の心境の変化に自らが葛藤する」という展開になろうとは思いもしませんでした。ここがこの作品最大の山だったと思います。しかもそれを「昔の写真を被って男の前に現れる」というシーンにしたキム・ギドクのセンスには脱帽。鳥肌が立つと同時に「これぞ映画の面白さだな」と思いました。
実は今から15年前、僕は「人間の顔は“記号”の一種でしかない」をテーマに某有名オムニバスドラマの原案を書いたことがあります。このアイディアは無事採用され放送もされたのですが、この「絶対の愛」を観てますます人間の顔にまつわる話はやっぱり面白いなと思いを新たにしました。
ところでこのドラマの主演男優がペ・ヨンジュンやイ・ビョンホンだったら、彼らのファンの婦女子はどう思うんでしょうねえ(笑)。
愛する男を引き止めるために整形手術を受ける女の物語です。
これはヘタなブームのせいで乱発された韓流映画とはまったく異なる、久しぶりに観た“骨太”の韓国映画。正直言ってかなり面白い作品だと思います。
実はドラマのシチュエーションにところどころツッコミを入れたくなる箇所はあるんですが、それも上映時間短縮(本編98分)のためかと思えば全部許せるし、それくらい強烈なテーマで予想もしない意外な展開をします。
キャストは整形後のセヒを演じた女優、ソン・ヒョナが素晴らしい。
彼女は自ら整形の事実をカミングアウトした女優でもあり、この作品に対する理解力も深かったのでしょう。まさに迫真の演技を見せています。
余計なお世話かもしれませんが、もしもアナタに恋人がいたらこの映画は絶対に2人で観たほうがいい。そして映画のあとで2人にとっての「絶対の愛とは何か?」を話しておきましょう。
この壁を乗り越えられたら次は「バンジージャンプする」を2人で観てみてください(笑)。
(※この先は、いずれ映画を観たあとでお越しください。)
ドラマの展開として一番面白かったのは「今の自分が昔の自分に嫉妬する」という点。
映画で整形を扱うときは大半が「復讐」を目的にしているのに、まさか相手を試すつもりが「自分の心境の変化に自らが葛藤する」という展開になろうとは思いもしませんでした。ここがこの作品最大の山だったと思います。しかもそれを「昔の写真を被って男の前に現れる」というシーンにしたキム・ギドクのセンスには脱帽。鳥肌が立つと同時に「これぞ映画の面白さだな」と思いました。
実は今から15年前、僕は「人間の顔は“記号”の一種でしかない」をテーマに某有名オムニバスドラマの原案を書いたことがあります。このアイディアは無事採用され放送もされたのですが、この「絶対の愛」を観てますます人間の顔にまつわる話はやっぱり面白いなと思いを新たにしました。
ところでこのドラマの主演男優がペ・ヨンジュンやイ・ビョンホンだったら、彼らのファンの婦女子はどう思うんでしょうねえ(笑)。
キムギドク監督大好きです!
「悪い男」では純愛を感じました。
「魚と寝る女も」良かったです。
そのあとは随分、見ていないです。
「絶対の愛」は見てからまた、ここにお邪魔します^^
by ミック (2007-02-17 17:45)
僕は「春夏秋冬、そして春」しか観ていないので、ほかの作品も観てみようと思います。nice!ありがとうございます。
by ken (2007-02-17 23:07)
こんばんは。
私は恥ずかしながら、キム・ギドク監督作品は未見です。でも、
kenさんと同じく映画に詳しい2人の知り合いが、キム・ギドクの
去年の作品「うつせみ」を絶賛してました。この記事の効果もあって、
ぜひキム・ギドク作品見てみようと思いました。見たら、レビューを
アップしますね。
by coco030705 (2007-02-17 23:48)
この作品の公開にあわせて、2月24日(土)から渋谷ユーロスペースで
過去のギドク作品を上映する「スーパー・ギドク・マンダラ」というイベントが
行われるそうです。ぜひ一度は足を運ぼうかと思っています。
nice!ありがとうございます。
by ken (2007-02-18 01:22)
わたくしもキム・ギドク監督好きです。最初に「魚と寝る女」観てビックリしました。この作品も是非観たいですね。
by (2007-02-18 07:47)
おお、そうですか。脳外科医さんもギドク好きなんですね。
僕はこの作品で完全にギドクに目覚めました。
nice!ありがとうございます。
by ken (2007-02-18 12:35)
映画が大好きで、沢山は無理でも仕事の合間にこれと思うものを観ています。田舎に住んでいるため公開されずにDVDになっている作品をぼちぼち観ている感じです。突っ込んだ面白い批評を参考にして、いろんなジャンルに挑戦したいと思っています。きっとこの作品もこちらでは無理かなと思いますが、近所のレンタルでキム・ギドク作品を物色してきます。これからも
参考にさせてください。すごい量の批評に、感動してコメントしてしまいました。失礼しました。
by eklady (2007-02-18 16:55)
ekladyさん、ようこそ。
僕も地方出身者なので、劇場公開される作品の少なさに嘆いた時代がありました。その頃はビデオもDVDも無かったので本当に哀しかった…。
今はいい時代ですよね。またぜひ遊びに来てください。
by ken (2007-02-18 19:05)
今、観ました。すごい映画でしたねー。この過激さは韓流独特では
ないでしょうか??
で、ネットで公式サイトなど調べようと思ったのですが、あっkenさんは
観ているかもって、ココに来ました(笑)
最終的に、ああ終わるとは・・・・でも、いい終わり方だなーと私は
思いました。セヒ後半役の方も整形ですか・・・??
美人になるんですねー。整形は絶対イヤだけど、美人っていいなー
なんて、変な嫉妬する私は危ない??(笑 笑)
by (2007-12-15 00:36)
思い出して頂いて光栄です。
登場人物の設定に驚かされた今年一番の作品です。
「美人っていいなー」は危険思想じゃないと思いますよ。
僕でもそう思います(笑)。
nice!ありがとうございます。
by ken (2007-12-15 23:53)
やっぱりこの監督の作品、好きだわ~(笑)
今まで見たもの全て、ハズレ無しです。
「春夏秋冬そして春」と「弓」が、「サマリヤ」とこの「絶対の愛」が同じ系統になるように感じました。
原題は「TIME」ですね。そもそも「絶対の愛」っていうのは、何なんでしょうね。後半、ラストが読めちゃったんですが、とても面白かったです。
by Sho (2007-12-16 16:01)
「絶対の愛」って僕は「バンジージャンプする」だと思います。
あれ以上の愛はない気がするなあ。
nice!ありがとうございます。
by ken (2007-12-16 20:58)
こんにちは。
コチラは何度か拝見させてもらっていたのですが
コメントは初☆です。失礼しました。
「絶対の愛」は今まで見た映画の中で
一番、衝撃を受けた作品です。
「バンジージャンプする」もすごいですけどね。
(前に↑コチラにもコメントいただいてましたね。)
今度はギドク作品 何を観ようか~ワクワクです。
これからもコチラで参考にさせてもらいます~
by (2008-02-19 17:24)
shiokoさん、ようこそ。
「衝撃」という言葉こそ最もしっくりくる映画ですよね。
これからも参考にしてやってくださいw
nice!ありがとうございます。
by ken (2008-02-19 22:37)
女優さん、雰囲気似てましたよね。
同じ人なのかなと思いましたが、違ってました。
ほんとに面白い作品を作る監督さんですね。
いつも最後まで一気に持って行かれてしまいます。
by てくてく (2008-03-31 12:35)
下手な先入観なんか、ぶっ飛ばしてしまうパワーがスゴイです。
nice!ありがとうございます。
by ken (2008-03-31 12:51)