SSブログ

シルミド [2004年 レビュー]

シルミド」(2003年・韓国) 主演:アン・ソンギ、ソル・ギョング

 金正日の首を取るために集められ訓練された31人の精鋭集団。彼らは死刑囚をはじめとする一般社会では抹殺されてもおかしくない人間たちだった。
 実話だ。フィクション小説を遥かにしのぐ事実の重さ。そして面白さ。これは今年最も観たい映画のひとつでもあった。
 「シルミド」は2004年に僕が観た中でのベストワンかもしれない「殺人の追憶」と立ち位置が似ている。
 映画的に言うなら、ストーリーはノンフィクションで結末は万人の知るところ、ただしドラマの背景だけが不透明。というところだ。
 ただし「シルミド」31名のキャラクターについては、その資料が公表されていないために一定の創作をした、と日本版のオープニングには断りが入れてある。
 この作品の一番のネックはここだった。
 登場人物たちの背景が作りこめていないせいで感情移入が難しく、訓練中の苦しさも、訓練後の成果も、まったく心が震えない。
 ただ、この作品の映画化に際してどこからか妨害工作があったのかも知れない。そう思えば「脚本の不出来」を簡単には責められない。
 素材がいいだけに、思う存分料理が出来なかったのだとしたら、その環境に立つしかなかったシェフには心から同情する。

シルミド / SILMIDO

シルミド / SILMIDO

  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
  • 発売日: 2004/10/22
  • メディア: DVD

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。