北の国から ’83冬 [2004年 レビュー]
「北の国から ’83冬」(1983年・フジテレビ) 監督:杉田成道
シリーズ終了から1年後のスペシャル版。
シリーズ終了から1年後のスペシャル版。
2002年まで綿々と続くスペシャルシリーズの第1作なのですが、この時点ではその計画はまったくなかったと思われ、「レギュラーシリーズのその後」とも言うべき顔見世興行的な趣を感じます。
そうは言っても倉本作品だけに明確なテーマがきちんとあって、今回は「故郷とは一体何か」。
ドラマの中ではそれが「人」と「土地」の側面から描かれていて、富良野に舞い戻ってきた老人(笠智衆)と、去って行こうとするみどり(林美智子)を軸に、都会ではありえない村(コミニュティ)の人間関係の尊さを淡々と見せてくれる。
レギュラーシーズンでは途中から出番がなくなり、けれど後々重要なキャラクターとなる正吉を、このスペシャルでフューチャーしたのが倉本さんの計算だったのか偶然だったのかは、個人的に聞いてみたいところ。
ただ、純と蛍の成長ぶりについて全くノータッチだったところを見ると、「北の国から」の設定を使ってオリジナルストーリーを書いた感もある。
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