ストレイト・ストーリー [2004年 レビュー]
「ストレイト・ストーリー」(1999年・アメリカ) 監督:デビッド・リンチ
10年間も仲違いしていた兄が倒れた。それを聞いた73歳のアルヴィンは兄を訪ねようと決心する。
しかし、アルヴィンは足が悪いうえに運転免許を持たず、唯一の移動手段は時速8キロしか出ないトラクターだけ。それでもアルヴィンはたった一人で560キロの道のりの旅に出る。
NYタイムズに掲載された実話をモチーフに、デビッド・リンチが映画化したロードムービーなんだけど、あのヘンタイ監督がどうやってこの物語を撮ったのかと興味津々で観てみたら、いやこれがオープニングからリンチしてるのよ。
作家性と言うかカラーと言うか、「ああリンチの映画だ」って思わせるところはすごいと思った。あくまでも個人的にですけど。
中身は主役のリチャード・ファーンズワースが名演技を見せてます。あ、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされたんだって。納得。
まあなんと言っても脚本がいいです。
アルヴィンが自転車レースのキャンプに合流したシーンで、若者に「歳をとって悲しいことは何?」と聞かれたアルヴィンがこう答える。
「若い頃の記憶が残っていることだ」
強烈ないいセリフだと思いました。
淡々とした展開の中にも味わい深さがあり、シンプルなエンディングが観るものの心を打つ名作です。男2人兄弟の人が観たら号泣必至(笑)。
こんにちは。トラバ、いつの間に・・・?と思って、参りました♪
ネタばれしないように書くのって、本当に難しいと思いました。
とても、すっきりと書いていらっしゃるので読みやすかったです。
なんだか、雑誌の映画紹介のコラムを見ているような気になります。
やはり文章力が、優れていらっしゃるからなのでしょうね!
by ねこにん (2005-04-13 08:42)
ねこにんさん、ようこそ。
ナイスありがとうございます。
文章力?顔から火が出そうなほど恥ずかしいです。
日々是格闘、ですよ(笑)。
by ken (2005-04-13 10:09)
私もその言葉が強く印象に残っています。
歳を重ねた者でしか思いつかない台詞ですよね。目からウロコでした。
kenさんもおっしゃる通り、エンディングもシンプルなものでしたが、
その飾り気の無いシンプルさが、かえって心に残る良い作品だと思います。
by みわぽん (2005-06-08 22:41)
若貴もお互いどっちかが死にそうになったとき、こういう関係に戻るといいね。
by ken (2005-06-09 13:25)
コメント&TBありがとうございました。ストレイト・ストーリー、今一番観たい映画になりました。実話がもとになっているんですねー。デビッド・リンチがどう撮ったのかも非常に気になります。若貴の和解はいつになるのでしょう。やはり時間がかかりそうですね。
by はるちー (2005-06-17 09:03)
若貴の和解は無理でしょう(笑)。
そんなことよりもこの映画を楽しんで下さいね。
by ken (2005-06-17 11:25)