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オシロ修理 [電子工作]

電子関係の基本測定器のひとつ、オシロスコープ。Tektronix 2465B 400MHzのアナログオシロです。またもらって来ました。今度は故障品です。

本当は直線的に右上に行かなければならないのですが、中央より1目盛り上あたりから曲がっています。波形が命の測定器ですから、これはいけません。

とりあえず上から見たところ。テレビのブラウン管からすると、みょーに細長ですね。

テレビは磁界でビームを振りますが、オシロは電極に高い電圧をかけて振ります。

その上は電源部。筒状の部品は電解コンデンサ。

液漏れの跡があり、10個以上交換。

症状からすると偏向系の電源ぽいし、これで直ればなぁ。

1990年前後のものには小型高性能を謳った4級塩タイプの電解コンデンサが使われていたのですが、後年になって封止ゴムを犯す性質が露見、電解液がもれて基板が腐食する問題が起きました。

メーカー問わず、自動車でも大量に発生していて対策が大変だったのですが、不思議とニュースになりませんでしたね。

世の中には不思議な力があるのでしょうか?

目視でチェックしていたら、案の定腐食発見。

完全に腐っていたので、コンデンサ交換、電線で補修しました。

でも、これはディジタル基板、症状とは関係ないな。

世の中すごいもので、Webで探していたら、マニュアルをスキャンしてPDF化したサイトがいくつかありました。(警戒して閉じてしまうといけないのでURLは載せません。探してみてください。)

症状としては、

・ch1,ch2のみ、CRT上のほうへ行くと振幅が小さくなる。

・ch3,ch4やRead outカーソルとかは大丈夫。

ということで、CRT,偏向系ではない、別ICのch1,ch2が同じ症状でいっぺんに壊れることは考えにくい。

で、まず電源系を確認して異常なし。いろいろ追っていくと、どうも白丸の部品がおかしいらしい。これをパスすると、ちゃんとした波形がでるぞ。5:1MultiplexerというハイブリッドICです。見るからに高そうで、汎用品の可能性が低くて、入手なんか困難な部品にぶつかってしまいました。

基本は高速切り替えスイッチなので、Maximのビデオ用とか代用品を自作すれば何とかなるか?と思いつつ、Webを検索すると、オークションの最大手、ebayに出品されてる!。

で、ついにebayデビューと相成りました。nixie管とかも安てたくさん...。支払いはカード詐欺の本場なので、paypalを使いました。相手にはカードNo.を知らせないで取引ができます。(カードNo.持ってるだけで被害にあう可能性はあるんだけど....)

このオシロ、20年前のものですが、1MHz1万円と言われた頃のものです。

直す価値はある、うん。というか、あの部品で直るのだろうか?交換部品も中古だし。

2007/9/28追記。直りましたよー!

 

カスタム率が高いのはTektronixだけかというと、そうではなくて、↑は5年前くらいのAgilentのオシロですが

ご多分に漏れずカスタムICばっかりです。これはプリアンプ部。

ま"~DCから1GHzまでフラットなアンプですから、そりゃ市販品じゃ無理でしょう。そうでしょう。

 

と、ヤフーオークションで中古測定器をポチりそうになったとき、このページを思い出してください。

そして、壊れたときのことを想像してください。

 

そうです、自分に言ってます....。

 

 


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