SSブログ

ヒヤリハット [仕事]

前回の仕事カテゴリー記事で、安全に関する話を少し書いたので、しばらくその路線で書くことにする。

今回は、「ヒヤリハット」について。
製造業では、どこでも使うおなじみの言葉だ(と思う)。

重大事故というのは、大海に浮かぶ氷山の一角のようなもので、その下(水面下)には多くの軽い事故、さらにその下には事故に至らないまでも "ヒヤリ" としたり、 "ハッ" とするようなことが隠れている。
その、一番下の事故に至らなかったことを意識し、危険に対しての感度を高めることで、事故を防ごうということだ。

我々のような仕事では、常日頃からそういうことをOJT(On the Job Training ; 業務をしながらの指導)で訓練してきているが、あまり危険とは縁がない仕事をしている人たちでも、日常の生活の中で、多くの「ヒヤリハット」があるはずだ。

例えば、クルマの運転。
- 左折しようとしたら死角に二輪車がいて、接触しそうになった。
- 対向車が途切れたので急いで右折しようとしたら、横断中の歩行者がいて驚いた。
- 対向車が停止してくれたので、道の右側にある店に入ろうとしたら、対向車の陰からすり抜けてきた二輪車に接触しそうになった。
等々。

クルマを運転しない人なら、歩いての外出でもいい。
- 歩行者用信号が青なので進んだら、信号無視のクルマに轢かれそうになった。
- 歩道の段差に気づかず、つまずいて転びそうになった。
- 一緒に歩いていた人との話に夢中で、犬のウンチを踏みそうになった。
等々。

こういうことを、「驚いた」、「危なかった」、で終わらせず、記憶にとどめておくことで、似たような状況で、事前に十分に注意することで危険回避につなげるのだ。

同じことでも、人によって感度が違う。
左折時に二輪車と接近しても、「これだけ距離が開いているから危なくない」と思う人と、「これだけしか距離がないから危ない」と思う人がいる。

「ヒヤリハット」に気づくということは、危険を察知するということなので、この感度を高めることが普段の安全につながる。

 

次回予告;二度目の海外出張 またイギリス 仕事を終えてロンドンへ


nice!(0)  コメント(9)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 0

コメント 9

nice-momo

はじめまして。
私の職場にも「ヒヤリハット」ありますよ。用紙を提出しています。
が、この用紙は「ヒヤリハット」に基づいての提出ならいいですが、「処分があるわけではないから、こういうことがありました」という報告用紙に変化しています。なんだかな・・・・、っていう感じです。
出張お疲れ様です。
by nice-momo (2005-08-14 18:48) 

うちでは、KYT(危険予知トレーニング)と呼んでました。
仕事柄、毎日のようにヒヤッとしたりハッとしてましたが
本当に危険だったことは書けなかったりして・・・。
こんなの役に立つのかなと最初は思っていたけど
日常生活でも報告例をふと思い出したりするものです。
by (2005-08-14 19:42) 

YAP

imasaさん、ハモルさん、コメントいただき、ありがとうございます。

imasaさん、
はじめまして。
私の今までの職場も、これで処分があるわけではありませんよ。そういうふうにしちゃうと、必ず隠してしまう人がいるので。
小さなことでも、みんなで事例を共有して、というのが大切だと思います。
たしかに、形骸化しているようなところもあるのですが...

ハモルさん、
意外と日常でも役に立ったりしますよね。家で工具を使うときとか。
KYTも、実は次の仕事カテゴリー記事のネタだったりして...(お楽しみに)
by YAP (2005-08-14 19:52) 

Flag☆Man

言葉は違っても聞いたことはあります。(講習などで)

トヨタ系に工事に行ったときは、いろいろありましたね・・・
仕事前に”KYミーティング”しましょうとか。
で、KYってなんやねん?って聞いたら”危険予知”だって聞いたときは笑いましたね。
も〜少しイイ名前ないの?って・・・
by Flag☆Man (2005-08-14 21:22) 

「KYT」って微妙に違いましたね。
ひやり・・・は「HHK」と呼んでました。HHKの「K」って何でしたかしら?
by (2005-08-15 08:37) 

tyokyori-sousyano-kodoku

「ヒヤリハット」なるほど☆
わたしの家の前の道路は、死亡事故が多いです。
車がすごいスピードで信号無視をするからです。
毎日「ヒヤリ」としてるので、ときどき「ヒヤリ慣れ」してしまっています。
慣れてはいけないですね。
ちゃんと意識して行きたいです。
by tyokyori-sousyano-kodoku (2005-08-15 10:28) 

YAP

Flag_Manさん、ハモルさん、うかつ者さん、コメントありがとうございます。

Flag_Manさん、
KYで「危険予知」、たしかに間抜けですよねえ。次の仕事カテゴリー記事で、それには改めて触れていきますので、よろしければまた読んでください。

ハモルさん、
HHKという言葉は初めて聞きました。会社によって、独自の呼び方があるんでしょうね。ということで、最後の"K"は、私もわかりません! 気になるなあ...

うかつ者さん、
ヒヤリは意識するようにした方がいいと思います。自分の安全のことですから。
それにしても、すごいスピードでの信号無視って...
気をつけてくださいね。
by YAP (2005-08-15 19:06) 

don2525

こんにちわっ☆
以前働いていた、老人施設(グループホーム)でヒヤリハットありました。
命にかかわる事なので、事故報告の下にヒヤリハットとあったのですが、どこまでが事故でどこまでがヒヤリハットか。。。という、問題が大きかったです。
アタくし達の施設では、バカ正直に事故報告(転んだやら、喧嘩したやら)をしており、同系列の他施設では事故報告書が少なく、フタを開けてみると、アタくし達の事故報告レベルの物は日常の事と特に問題にもせず。。。
事故防止の為の報告書なのに。。。その後の、対策会議で、事故対策をする。といったかたちでした。。。
ヒヤリハット、うまく使えていませんでした。
by don2525 (2005-08-16 09:20) 

YAP

おおっ!
ヒヤリハットって、マニア向けネタだと思っていたのですが、意外と好評ですね。
DONchanさん、コメントありがとうございます。
ヒヤリハットとか、KYTとか、安全に関する活動はいろいろありますが、形だけだと効果ないですよね。
私も同じように、安全活動の矛盾を感じた事件がありました。ちゃんとネタとして準備していますので、また読んでいただければと思います。
by YAP (2005-08-16 19:41) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

JAL 日本航空 特便割引

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。