SSブログ

【無人島6日目】野狐禅 "東京23区推奨オモイデ収集袋" [CD]

東京23区推奨オモイデ収集袋

東京23区推奨オモイデ収集袋(初回限定盤)

  • アーティスト: 野狐禅, 竹原ピストル, 江川ゲンタ, 濱埜宏哉
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2004/11/17
  • メディア: CD


6日目。森の小熊バーで飲み過ぎて、ふらふら千鳥足の帰り道。見上げると木々の隙間には、前歯で噛みちぎった爪のさきっぽみたいな三日月。酔っ払っているように見えるかな? でもこれはそうじゃなくて、雨粒みたいにこぼれてくる月光の隙間をすり抜けていくような、そんなイメージのステップなんだよ。ありゃりゃ、このフレーズは野狐禅のパクリだな。気持ちよく酔っぱらってしまった夜には、いつも奴らの歌を口ずさみながら帰るんです。

野狐禅。「やこぜん」と読みます。2003年にメジャーデビューした2人組のバンドです。デビューしたときに彼らについたコピーが「弾き語りハード」。アコースティックギターとブルースハープと鍵盤だけで奏でる、フォークともロックともつかない彼らの歌は、あえてジャンルにはめるとすれば、確かに「弾き語り」なんだと思います。

ボクは一昨年の夏に彼らのライブを初めて見て衝撃を受け、そのあと行ける範囲内で行われるライブには、ほぼ毎回行っています。まあ、言っちゃえばオッカケっすね。野狐禅オリジナルTシャツとか5枚くらい持ってます。タオルも3枚持ってます。36歳ですけど何か?

でもこうやって改めて彼らのレビューを書こうと思うと、意外と書けないもんです。なんつうか、好き過ぎで(笑)。身内の紹介をするのが難しいみたいに、なかなかどうして照れ臭いもんです。いや、全く他人なんですけどね。

まあ、どのみちオレの貧弱ボキャブラリーでは野狐禅の素晴らしさは表現できないだろうから、ここはあえて、ボーカル兼ギター兼ブルースハープ担当の竹原ピストルが書く、激烈リリックの一部紹介で、レビューに替えさせてもらいましょう。

「せっかく空を自由に飛べるようにこんな立派な白い羽根がついてるのに、こんなところに迷い込んできたら意味がないじゃない。バカだねぇ」。君はそう言うと便所の小窓を開け、ふわふわ白い羽根のついたタンポポの種子をそっと逃がしてあげるのだった。ケツをかきながら隣に突っ立っている僕を見つめて、「あんたも同じだよ」と僕の睫毛についた目ヤニを指で弾いた。
(自殺志願者が線路に飛び込むスピード)

腹が立ったからと言って、人を傷つけてはいけないよ。でも何を言われてもヘラヘラ笑っている僕よりはよっぽどマシだ。例えば、騒音撒き散らし走り抜けていくバイクの少年は、恥かしながらいつまでたっても僕のヒーローなんだ。
(少年花火)

最近自分で自分がワケわからんのです。だからいっそワケわからんもんになってしまおうっていう、そんな試みで、思いきし頭をぶん回す数十回。さすがに揺らめきはするが、そこには静かに線路沿いの道。
(山手線)

呑み明かすにはお金が必要で、語り明かすには友達が必要で、どちらも不自由していないはずなのに、ときどき淋しくなるのは僕が大人になったからだろう。
(夏みかん)

君との思い出を書いて、君への感謝の気持ちを書いて、一息ついてから最後の僕の本当の気持ちを書いた。遺書を書いていたつもりが、ラブレターみたいになってしまって、丁寧に折りたたんで君に渡した。
(カモメ)

なあ、友よ。「夢」って言う言葉は、きっと諦めた人が発明したんだろう。ならば、友よ。死ぬ間際でいいや。君と夢を語り合うのは、死ぬ間際でいいや。
(ならば、友よ)

すごいなあ、ピストルは。もうこれは「歌詞」じゃなくて「文学」っすね。よし。これからもライブに通いますよ! 今月も24日にひとりで行ってきます! イヴですけど何か?!


nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(3) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 2

ロロ

僕も野狐禅は大好きです。46歳ですけど何か!?
by ロロ (2006-01-19 18:18) 

ハチ

>ロロさん
ありがとうございます!心強いです!がんばりましょう!
by ハチ (2006-01-19 20:34) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 3

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。