PetWORKs訪問 [八谷和彦]
今回の取材は、メールソフト「PostPet」の開発者だ、と編集者から聞いていた。
ポストペットとは、あのピンクのテディベアのモモや、その仲間がメールを運んできてくれるというソフトだ(と今更説明するまでもないだろが……)。
「やっぱり、ポストペットで儲かったから、いいところにオフィスもあるんだな~」
おしゃれなショップが並ぶ若者の街、代官山をタクシーは進んでいく――。
……が、おしゃれスポットは通り過ぎて、行き着いたのは、エレベーターのついていないローテクなビルだった。
階段を使ってぐるぐるまわって4階までたどりついた。オフィスのドアを開けると、1m前後のモモと、 グルービジョンズの“チャッピー”という人形が出迎えてくれた。これ、コラボレーションで展覧会したときのものらしい。
通された部屋の中はモモグッズがあふれかえっている。
出されたコーヒー(シナモンがかかってて美味しかった! スター○ックスみたいだ!!)のコースターももちろんモモだ。
「取材は、たぶん予想通り、ポストペット開発当時のことを聞いて、原稿はそのエピソードをまとめる感じになるんだろうな」と思っていた。
が、その予想は大きく裏切られた。
「PostPet」の開発者、八谷和彦さんは、名づけて“人間版ドラえもん”だったのだ!!!!
(もちろん、ロボットではありません。ヒト科ヒト属のヒトです)。
ポケットこそついていないものの、世の中にはないもの、マンガやアニメなどの世界でしかありえないだろうというものを、次から次へと出てくれる。八谷さんのホームページ(業績)はドラえもんのポケット代わりだ。
http://www.petworks.co.jp/~hachiya/Hachiya_Kazuhiko/Information.html
どんな道具が出てくるかは、次回からのおたのしみとして、まずは「いかにして“人間版ドラえもん”ができあがったのか」をご紹介しようと思う。
八谷さんは小さい頃から物を作るのが好きだった。
「『タミヤの楽しい工作シリーズ』とか、『エレキット』とか、よく作ってましたね」
????????
男の世界はなぞである。こういうものって誰でもわかるんだろうか?
「『タミヤの楽しい工作シリーズ』は、ただパーツを組み立てるだけのプラモデルとかとはちょっとちがって、ギアとかタイヤとかは入っているんだけど、ベースは自分で作れっていうシリーズなんですよ。寸法どおりに木を切って、自動車や戦車とかを組み立てたり。エレキットは電子工作シリーズで、はんだづけしていろんな回路を組み立てるんです」
童心に帰ったそうとはまさにこれだ、という表情で話し続ける八谷さん。でも、“なるほど~”といいながらも、実は私はいまいちピンと来ていなかった私。八谷さん、ごめんなさい。
そこで、帰ってから一体どんなものなのかホームページで検索してみた。
http://www.elekit.co.jp/
結果。
普通のプラモデルにはまるのは男の子ならよくあることだとは思うが、「タミヤの楽しい工作シリーズ」も「エレキット」も、どんな小学生でもはまるようなものとは思えない。少なくとも完全に文系の私には、「こんなもの一生かかっても作れない……」と思うような代物である。
だってエレキットなんて、”虎の巻”なるものに書かれている言葉が「固定抵抗のカラーコード・コンデンサ表示の読み方・トランジスタ・電子回路によく出る単位と記号・ゲートの回路記号と真理値表・オームの法則……」ってわからないことばかりなんだもの(泣)
その後、八谷さんは理系で美術系の大学に進学する。
ご本人は、「この大学に入ったことがぼくのその後の人生に大きく影響していると思いますね」というが、その方向性を選ぶであろう素質は幼少期に既に出来上がっていたように感じる。
次回へ続く・・・
http://blog.so-net.ne.jp/dir_man/2006-05-24
共通テーマ:PostPet
先ほどはご訪問頂き、有難うございました。
モモのコースター欲しいです。
by (2006-05-22 19:46)
ご訪問&nice!ありがとうございました。
続きを楽しみにしています。
by ありんこ (2006-05-22 23:26)
Direction編集部のNakaです。
次回の更新は水曜日の予定です。
八谷さんとのお付き合いも長いのですが、
いつお会いしても刺激的なお話を聞けます。
ホントすごいなあ・・と感心するばかり。
by DirectionオトコR30列伝 (2006-05-23 11:53)