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199 吹合ノ岬=静岡市清水区三保(静岡県)最も岬らしくない岬かもね [岬めぐり]

 このあたりではめずらしく、「岬」とちゃんとついた名前をもつが、一般人が岬に対して漠然と抱いているであろうイメージとは、いささか趣を異にする。knaito57さんのコメントにいう「海岸線に切り立った崖という地形が“岬の条件”」という地形ではないからだ。それにもかかわらず、ここ吹合ノ岬は、「崎」でも「鼻」でもなく「岬」なのだということからして、なにやら曰くありげだ。


 三保の松原が、長く延びて、ゆっくりとおおきく弧を描きながらカーブしている砂浜が、吹合ノ岬なのだ。ここは、最も岬らしくない岬、という分類に入るのかも知れない。
 しかし、地図を眺める鳥の眼の高度を、ぐんと上空に上げてみると、清水港を南から囲い込むようにして広がる三保というその地域全体が、風涛と海流のせめぎあいのなかに誕生した砂洲そのものであると、思えるのだ。そうしてみると、吹合ノ岬はその丸いカーブの最先端にあって、砂洲全体を示す出っ張りであったのかも知れない。だから「岬」としてその名が残ったのではないか…。
 でんでんむし流の独断的想像は、遮るものとてない空間に、どんどん広がっていく。


 ここに、三保飛行場という小さな飛行場がある。その南端あたりでは、富士山に似合わないダンプカーが走り回り、ショベルカーがなにやらしきりに手を動かしている。ターミナルビルも管制塔もなく、ススキの原の中にセスナなどが数機おいてあるだけだが、その吹き流しが横に流れ、うなるようにざわめく松籟のなかにいると、その名は「風」にからんでついたのではないか、とも想像できる。


 半島とは名がついていないこの小さな半島は、西に張り出したところが港湾工場地帯で、東側は民家がぎっしりと詰まっている。その間にぽつぽつと点在してめだっているのが、東海大学の諸施設である。
 鎌ヶ崎と三保の半島の先端の真崎の間には、飛行場でちょっと途切れるが、護岸に沿って広い、そして古くからありそうな遊歩道が続いている。富士山を眺めながら歩く、絶好の道なのだが、おかしなことにこの道が地図に示されていない。ネット上の地図はいいかげんなところもあるからと、一度はスルーしたのだが、やはり気になって戻ってきた。
 ネット上の地図だけでなく、国土地理院の25000分の1でも、護岸は示されているが道は表示されていない。これにならってなぞったMapionもZENRINも、ここの浜と民家がある市街地との境界は、実に曖昧模糊としているのがおかしい。遊歩道は護岸の一部として、道とは認められていないのだろうか。
 三人のカメラマン(この頃では、機材や装備格好だけから見ても、クロウトなのかシロウトなのか見分けがつかない)らしい人が、富士山の写真を撮っている。ここからだと、なんとか観光写真以外の写真が撮れるのだろうか。



▼国土地理院 「地理院地図」
35度0分44.79秒 138度31分57.97秒
199ふきあいのみさき-99.jpg
dendenmushi.gif東海地方(2007/12/04 訪問)

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タグ:静岡県
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