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142 黒岩岬=函館市銭亀町(北海道)は〜るばる続くで函館市から惠山街道 [岬めぐり]

 函館駅前北側のコンビニの前から、迎えにきてくれた今夜の宿のバスがでる。そう聞いて小型のマイクロバスを想像していたら、これがちゃんと普通の観光バスのような大型で、でも客は数組で小型のマイクロバスでも足りるくらいだった。出発予定時刻になっても、運転手さんが名簿の紙をもって、周囲をうろうろ気にしている。定刻を過ぎても、まだ現われない客があるらしい。3分くらい過ぎて一人のおじさんが悠々と現われ、「むこうで待っていたんだ」みたいないいわけにならない弁明を運転手さんにしつつ乗り込んできた。が、待たされていたほかの乗客には知らん顔…。
 わざわざこのバスのことを書くのは、単独の宿の無料送迎バスとしては、おそらくこれが全国探しても他に例がなく、日本一長い距離を走っているのではないかと思う(単独でなければ、東京=那須塩原の旅館組合だかが共同でチャーター運行している長距離送迎バスの例はある)からだ。なんとその距離、片道50キロは優に超えるだろう。くどいようだが“無料”、タダである。しまった! このバスの写真を撮り損ねた。翌朝ホテルの横に停まっているだろうと思っていたが、もういなかったのだ。失敗しっぱい。
 このバスで移動する間、昭和の初め頃に開通した惠山街道、津軽海峡に面した278号線を走るのだが、もちろん車窓から岬をチェックする。

 最初の岬は函館から湯の川温泉を過ぎて、函館空港を通り過ぎたあたりに位置する黒岩岬。岬という割にはそんなに目立つわけでもなく、出っ張っているわけでもない。ただ、バスの車窓からはその全貌はつかみにくかったが、高い塔のような岩がぴょこんとある。これが黒岩なのだろう。
 帰りの路線バス“函館バス”から、その全体を撮ろうとしたが、これも座席の前に長い荷物置場があって、これもうまくいかなかった…。

 黒岩を過ぎると汐泊川を渡って、いよいよ函館市ともお別れ…なんてことにはならないのだねえ、これが。
 地図にもその呼び方が印してないので非常に困るのだが(Mapionには15万分の1にしかなかったので、見落としていたが、いま地図を貼付けようとbuzmapを開くと、ZENRINの地図では「亀田半島」と記してある)、いわゆる道南の東西二つに割れた半島の東側の部分、北海道独自のもうひとつの行政区画でいえば渡島支庁の東側の出っ張りは、いまや全部が函館市になっているので、この先どこまで行っても函館市なのだ。
 明治の廃藩置県以来、県の境界などがころころ変わることはなかったが、市町村という行政単位は、いとも簡単に変わる。とくにここ数年はそれが顕著で、地域めぐりというテーマも秘めた岬めぐりでは、あちこち行く先々でそういう事例に遭遇してきた。
 そもそも「市」とは、「地方公共団体の一。人口五万以上を有し,中心市街地にある戸数が全体の六割以上を占め,その他都市に必要な諸施設・諸要件を備えていることなどの条件を満たしているもの(『大辞林』)」ということらしい。
 これまでは「市」というのは、少なくとも町や村よりも“都会”であり、にぎやかで店なども多く便利なところ、というイメージで考えていた。これは誰でも、そう思うだろう。しかし、どうやらこの定義を厳密に解釈すれば、そういうわけでもないらしい。現に進行してきた広域町村合併は、“じゅうぶん田舎でも、名前だけは市たりうる”という事例を日本中につくりだした。
 この『大辞林』の定義が、総務省などがよりどころとする何かの法律の定義とどうなのかは知らぬ。とにかく人口五万人いればいいわけでもなかろうが、後段の「中心市街地にある戸数が全体の六割以上を占め」というのは、逆にいえば残り四割は周辺の過疎地に散らばっていてもいいわけで、合併が広域になればなるほど、「ええっー! これでも市なの!?」というような地域がどんどん多く広くなる、という理屈になるわけだ。

▼国土地理院 「地理院地図」
41度45分34.60秒 140度50分10.50秒
142くろいわみさき-42.jpg
dendenmushi.gif北海道地方(2007/06/24 訪問)

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タグ:北海道
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