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080 川尻岬=長門市油谷向津具下(山口県)棚田と海のここはすばらしい田舎油谷 [岬めぐり]

 昨秋、首相が替わってしばらくの間、テレビニュースに映る官邸での中身のないぶらさがりインタビューのバックが変わったのが印象に残っている。前首相のときとは場所が変わったのか絵だけ変わったのかわからないが、しゃべっている人よりも背景の大きな絵のほうが気になっていた。
 山がゆっくりと海に向かう傾斜は、何重にも折り重なる棚田となって落ちていく。その間には、集落の屋根が埋め込まれている。いかにも、これが美しい日本の田舎だ、という趣であったが、実はこれが旧山口県大津郡油谷町付近の景色なのだ。
 合併は地図を塗り替えるだけでなく、地域の印象まで変えてしまう。大津郡はなくなり、このあたりは長門市になり、このすぐ南からは全部が下関市になってしまったのだ。そして、この長門市と下関市が安倍家の選挙地盤なのだ。そういえば、美祢線の車窓に、ちらりと安倍家の墓の標識を見たような…。
 “長門が故郷だ”とか、“地元は下関だ”とか、いいかげんな表現が飛び交っているが、現首相は東京生まれで、“故郷”などではあるまい。父親や祖父から継承しているだけの選挙地盤の票田の中心が下関市であることは事実だろうが、年に何度もここに顔をだしているわけではない。それでもここが“地元”になり、それが政治家というものを押し出している日本の政治土壌というのも、考えてみれば変なものだ。

 それはともかく、想定外でやってきたのが、本州の西のはじっこで朝鮮半島に最も近いところに位置し、どう呼んでいいのか困る名前もない半島で、その西端には実は島でもないのに油谷島という島がつながっており、あちこちに無数の溜め池が点在し、なぜか楊貴妃伝説まである、それがこの油谷地区なのである。
 都会からやってきた通りすがりの眼には、まことにきれいな、すばらしい田舎なのである。とくに、棚田と海の景色には、思わず声を上げるようだ。だが、今は冬。雨のなかを走る車中からはよくはわからないが、おそらくはこれらも休耕田なのだろうか。

 ところが、お天気などいろいろ事情があって、その写真は撮れていない。半島の先端にある川尻岬へも、先端の灯台まで行く時間もなかった。手でカメラを降る雨からかばいながら撮った数枚がやっとであった。
 いずれにしても、今回は想定外。ここにはまた、改めてちゃんと岬めぐり目的でやってくる必要があるだろう。

▼国土地理院 「地理院地図」
34度26分20.53秒 130度58分28.42秒
80かわじりみさき-80.jpg
dendenmushi.gif中国地方(2002/01/30 訪問)

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タグ:山口県
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