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クロアチア代表を分析する [football]

昨夜になりますが、NHK-BS1にて、親善試合のアルゼンチンvsクロアチアの模様が放送されていました。来る6月のW杯では日本と対峙するクロアチアが、優勝候補の一角であるアルゼンチンと行う一戦というだけでも興味深い試合です。

 

 クロアチア(赤/白)-アルゼンチン(紺)

 

結果はすでに報道されているように、何とクロアチアが3-2で勝利。その実力とポテンシャルを見せつけた格好です。これを受けて、巷のサッカー番組では一気に「クロアチア強し」という論調が主流になった感あり。

 

で、試合を見た感想ですが、確かにクロアチアは強いなと。ただアルゼンチンを倒したから強い、というよりチームとしての完成度が非常に高い感じですね。「3-5-2」というシステムでありながら、フォワードやボランチがサイドに流れて数的優位を作る形が徹底されています。よって、アルゼンチン相手にもサイドの攻防では負けてなかったですから。さらに、前線からのプレスのかかりも良く、さらには守備もミスはいくつかみられたものの、概ね固いという印象。これは先制されて引かれてしまえば、相当に厳しい展開になりそうな予感。

 

日本とクロアチアは、8年前のW杯でも対戦しており、そのときは負けはしたものの、なかなかの善戦をしています。そのため、クロアチア組み易しという印象がありましたが、これは全く間違いだな~と。実際は、サイド攻撃の精度が高く、プレスもきつい、さらには高くてゴツイ選手が多い、など日本の苦手とする要素が満載の恐るべき相手です(苦笑)。チームのスケールとしては8年前のクロアチアの方が上でしょうが、日本にとってのやりにくさという意味では今回の方が数段上ではないかと思います。

 

特に要注意なのが、グラスゴー・レンジャーズに所属するFWのダド・プルショでしょう。日本では過小評価されてる気がしますが、実に厄介な相手です。

@クロアチア代表 @レンジャーズ

このポニーテールの大男をフリーにさせると必ず痛い目に遭います。

 

高さがあって、当たりにも強く、さらに足元も結構うまい。闘争心にもあふれ、相手ディフェンスとの接触プレーも厭わない。さらに、中央に構えるだけでなく、サイドに流れてのチャンスメイクもできます。アルゼンチン戦の二点目はまさにその形からでした。今季不調のレンジャーズですが、彼だけは一切の批判を浴びることなく、首脳陣およびサポーターから絶大なる信頼を得ています。

 

こんなチームを相手にせねばならない日本代表ですが、現状ではほとんど打つ手なしではないかと…。ていうか、帰国後日本代表の試合を見て私は愕然とさせられましたよ。かねてよりの問題点は何一つ改善されておらず、依然として戦術らしい戦術もない行き当たりばったりのサッカーを続けているとは…。サイドの攻撃も守備も酷いもんだし、相手にボールを支配された時の対応も無いに等しいとはね。これでは、今のクロアチア相手には相当の苦戦を覚悟せんといかんかも。

 

まあでも、あえて前向きに考えるとすれば、たとえ絶対的な実力差があっても勝負は蓋を明けるまではわからないのがW杯ですからね。例えば、主力にケガ人一人出るだけで、チームバランスがガラッと変わることもしばしばだし。さらに、ヨーロッパの選手はシーズン終了後、疲労が抜けないままW杯を迎えるため、本来の力を発揮できないことはままあります。その点、日本はJリーグ開幕が3月のため、6月ごろが一番調子の上がってくる時期になるという利点はありますからね。実際、6~7月ごろの日本代表は毎年いやに調子が良いし。

で、そういったことも含めて「強いものが勝つのではなく、勝ったものが強い」(by キャプテン翼)のがW杯だということを、ジーコは現役時代に身をもって味わっていますからね。ここぞという場面で、「神様」ジーコなりのひらめきや戦術眼が日本を救うことを大いに期待したいところです。それこそが、ジーコが監督である最大のアドバンテージですからね。とはいえ、ある種の神がかりにしか期待できない現状はかなり物足りないですが…。

 

最後に、クロアチアにまさかの逆転を許したアルゼンチンですが、試合の展開としては昨年11月のイングランド戦とほぼ同じ。いくら親善試合とはいえ、そしていくらメッシは凄いといっても、ああいう詰めの甘い試合を繰り返していると、4年前に続いてまたも「死のグループ」であえなく敗退を喫しかねないかも…。


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