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ミニカーで紐解くスカイラインの歴史 Vol.3 [ラジコン&ミニカー]

このシリーズ、正直書くのが苦しくなって来ています・・・。

書き始めるとついついアツくなっちゃうんですよね。
もっと簡単に済ませば良いだけの話なんですが、歴史上重要な部分なので
手を抜くワケには行きません!!!

今回はついに『伝説の50勝』を紐解きます!

Vol.2(GT-R登場の巻)はこちら▼
http://blog.so-net.ne.jp/camel-ryo/2006-05-24-1

お馴染みNo.15の高橋国光車&KPGC10生産車です。

69年5月のJAFグランプリで何とかデビューウィンを飾り、50勝の1歩を
踏み出したPGC10。

2戦目以降はライバルを圧倒し、順調に勝ち続けます。

10月には45φウェーバーキャブ(生産車は40φソレックス)に別れを告げ、
R380と同様のルーカス製フューエルインジェクションの採用・ドライサンプ化・
空冷式オイルクーラーの装着(ただしこの頃はノーマルバンパーが残ったまま)
等のポテンシャルUPが図られます。
70年に入るとオーバーフェンダーの大型化・リヤスポイラーの装着等、更なる
進化を続けて行き、36連勝まで記録を伸ばします。

そして70年10月にC10型スカイラインはマイナーチェンジ。この時GT-Rは
2ドアハードトップボディとなったKPGC10が登場します。これによりPGC10
は総生産台数832台をもって生産を終え、4ドアGT-Rの歴史は幕を閉じるのです。。。

EBBROのKPGC10は再生産もあったらしく、今でも入手可能ですね♪

PGC10に対しホイールベースを70mm短縮し、全高も15mm低くなったKPGC10の
レースデビューは71年3月。
フロントスポイラーの追加・後輪ディスクブレーキの採用・バルブ等のチタン化等の一層の
進化を遂げたGT-Rは、2ドアボディのバランスの良さもあってツーリングカーの王者に
君臨し、KPGC10は見事デビューウィン。この37連勝目からは2ドアハードトップが
GT-Rの主役となります。

一方この頃になるとライバルの影が見え始めます。69年11月にデビューしたファミリア
を筆頭とするロータリー軍団はカペラ・サバンナといったマシンを登場させ、72年には
いよいよサバンナRX-3がレースデビュー。
この時すでに数値的にはアドバンテージの無かったGT-Rは発進加速がモノを言う
ショートコースレースでは、RX-3に先行を許す事もしばしば。。。
30度バンクがタイムに大きく影響する富士フルコースではGT-Rの天下が続きますが、
ついにそのフルコースでも、GT-Rが敗れる日がやって来ます。

71年12月の富士ツーリストトロフィー。50連勝の掛かったこのレースにGT-Rは
ワークス&プライベーターの協力による最強の布陣で挑みますが、ワークスGT-Rが
トラブルにより次々と後退。ロータリー軍団もワークスチームをトラブルが襲い、望みを
託したプライベーターのGT-Rも終盤にマシントラブルによりペースダウン。
結局トップをRX-3に譲り、GT-Rの連勝記録は49でストップしてしまいます。

そして伝説となった72年3月の富士。

豪雨によりコース上には川が流れ、周回数が20周から12周に減算されるほどの
悪コンディションの中、高橋国光のNo.15は全車をラップし、完全優勝を飾ります。
50勝達成の瞬間でした。

写真を撮る時に気が付いたのですが、このGT-RだけEBBRO製ではなく
京商製でした。

EBBROの生産車と並べたらレーシング仕様のがボンネットの位置が
高くて変だなぁと思ったのよね。まだEBBROの国光車って入手出来るのかしら。。。

結局KPGC10は通算54勝まで記録を伸ばすものの、もはやRX-3との実力差は明らか。
72年10月の富士マスターズ250kmでRX-3に敗れたのを最後に、ついにワークス
GT-Rはサーキットからその姿を消してしまいます。

重いなぁ。内容が内容だけに今回は重いなぁ・・・。

次回は第一世代GT-R完結編『悲運のケンメリGT-R』の巻です!


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コメント 7

お邪魔いたします。。。
いや〜Camelさん、熱いですね!!熱い!!!
オイラのイメージするGT-Rってやっぱりこのクルマかな??
ケンメリのGT-Rって排ガス規制で…でしたっけ??
by (2006-06-08 22:47) 

Akisan

>Camel氏
今回も重いねぇ・・・
こんなに重い話、別れ話かGT-Rかですよ(笑)
ちなみにRX-3は本来サバンナの輸出名のはずですが、
すっかり国内でも名前が通ってしまいましたね。
スタートでRX-3が先行するというのは、GT-Rのギアレシオが発進加速を捨ててコースレイアウトに完全に合わせてあったためという噂もあります。
本当のところはプリンスのレースメカでも捕まえて聞くほうがいいかも(笑)
by Akisan (2006-06-09 13:47) 

matsu

いやほんとにすごい。
でも日本の自動車史で一番のターニングポイントですから、激重でがんばってください。
私的にはケンメリ編がメインイベントです!楽しみに待ってます~。
by matsu (2006-06-10 01:40) 

Camel

>mitsuさま
やっぱりGT-Rと言えばハコスカであり、KPGC10ですよね!
そのご意見、ワタシもまったく同感です!
BNR32も確かにGT-Rなんですが、KPGC10はどこか別次元
のクルマです。
ここから先は排ガス規制&オイルショックのスポーツカー暗黒の
時代・・・。書く前から気が重いです・・・。

>Akisanさん
RX-3の名称について突っ込んで来るとはさすがヲタク先輩!
書こうか書くまいか悩んだのですが、これだけ定着してるし良いかなぁ
と思いまして(汗)
ギアレシオについてはワタシも今回知りました!良くも悪くもGT-Rの
伝統のひとつだった様ですね!

>matsuさま
紐解くには歴史が重すぎるクルマだったと今になって後悔しております。
ケンメリがお好きですか!歴史の狭間に挟まれてしまい、あまり良い所
の無かった印象が強いGT-Rですが、確かに街中で見掛けると一番
ハッとするのはケンメリだったりしますよね☆
次回も頑張って書きます!重くなりますがお許し下さいませ(汗)
by Camel (2006-06-10 02:25) 

直感サバンナ

そうなんですよね。わたしも50連勝かとばかり思っていたのですが・・・
当時、サバンナなんてしょせんロータリーのダメ車と思っていたのですが、乗ってびっくり、GT-Rが4ストのCB450なら、サバンナはマッハⅢでした。これじゃサバンナのが早いはずだと思い知りました。
でもエンブレ効かなくて怖かった・・・。
by 直感サバンナ (2006-06-10 02:38) 

Camel

>直感サバンナさま
昔の文献には50戦目で負けた事って書いてない場合がありますよね。
でもじっくり読むと『50勝』とは書いてあっても『50連勝』とは書いてなかった
りするんですよね~。確かにウソは無いけどちょっぴり情報操作ですよね。
GT-R=CB サバンナ=マッハⅢの表現にnice!
ワタシも初めてロータリーに乗った時は『速いけど恐い!』が第一印象でした。
でもロスが無さそうな独特のクランキング音(REの場合はクランキングと言う
のでしょうか?)はたまらなく好きです!
by Camel (2006-06-10 02:53) 

直感サバンナ

エキセントリッキングですかね。
それよか、最近コー○ン ルートを変えて土○側を走っているので
前をよく通りますよ!
by 直感サバンナ (2006-06-10 18:54) 

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