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Musical Baton [Music]

源九郎さんから音楽バトンを頂いた。
趣味としては歌舞伎などの観劇よりも音楽全般の方がずっと長い。だから、ブログのカテゴリにも"Music"を設けていたのだが、なぜかこれまで書くチャンスがなかったので、このバトンを良いきっかけにさせていただくこととしたい。

ちなみにこの"Musical Baton"についてGoogleや「はてなダイアリー」などで調べてみると、昨年5月頃からブロガーの間で回り始めた既に有名な「お遊び」のようで、起源はオランダ辺りとのこと。ただ、オリジナルのバトンは下記の4問らしい。

1 パソコンに入っている音楽ファイルの容量
 (Total volume of music files on my computer)
2 今聞いている曲
 (Song playing right now)
3 一番最近買ったCD
 (The last CD I bought)
4 よく聞く、または特別な思い入れのある5曲
 (Five songs(tunes) I listen to a lot,or that mean a lot to me)

今回渡されたバトンは上記からかなり改変されて、3と4をふくらませたような形になっている。(ちなみに1は18.38GB、曲数にすると4144曲)
何はともあれ、まあぼちぼち。

【1】今よく聴いている曲はありますか?
Our New Orleans: A Benefit Album for the Gulf Coast
もっぱらiPod(第三世代)で上記のとおり4000曲以上をひたすらシャッフルで聴いているので、よく聴いている曲と言われても困ってしまう。
最近買ったということなら、この"Our New Orleans"というベネフィット・アルバム。サブタイトルに"A Benefit Album for the Gulf Coast"とある。ハリケーン”カトリーナ”被害支援の企画は幾つかあるが、これはAllen Tousaint、Dr.John、Dirty Dozen Brass Band、Preservation Hall Jazz Bandといったアーティストに、曲も"When The Saints Go Marching In"、"What A Wonderful World"など、地元にゆかりの曲が並び、Jazz、R&B、Cajunなど音楽的にもバラエティに富み楽しめるアルバムになっている。
ラストは、幼少時をニューオーリンズで過ごしたというRandy NewmanとLouisiana Philharmonic Orchestraによる"LOUISIANA 1927"。New York Philharmonicのメンバーも加わる。この曲はRandy Newman1974年のアルバム"Good Old Boys"所収で、1927年のミシシッピー大洪水の悲しみと当時のクーリッジ大統領の発言を皮肉った内容。ベネフィット・アルバムではありながら「78年前の人災をまた繰り返している」という辛口のメッセージで締め括っている。
それにしても、復興の厳しさなどの情報に触れるたび、阪神大震災の事や、22年前に一度だけ行った現地のことが頭をよぎり、居たたまれない思いになる。

【2】友達に薦めたい曲がありますか?
淡淡幽情
挙げれば本当にきりがないが、とりあえず二つ。
まずは、テレサ・テン(鄧麗君)。サンディ・ラム(林憶蓮)、フェイ・ウォン(王菲)などと並んで結構聴いている。「アジアの歌姫」であると同時に日本の歌謡曲(演歌)歌手でもあった彼女だが、1983年に発表されたこの「淡淡幽情」はそうしたイメージとはまた異なるもので、宋の蘇軾(蘇東坡)や南唐の詩人の詞に現代の曲を新たにつけて、テレサがとても丁寧に歌っている。静謐という言葉を当てたいほどの雰囲気で、本当に心が洗われる。曲としては「獨上西樓」「但願人長久」などが特に良い。
Bilbao 00:00h
もう一つは、バスクのダイアトニック・アコーディオン奏者Kepa Junkera。演奏技術が高いばかりでなく、バスクという地域性に根ざした幅のある音楽で、ウキウキするような曲からしっとりした曲まで、聴いていてとても楽しい。このアルバム"Bilbao 00:00h"は1998年に発売された2枚組で、すっかりお気に入り。The Chieftainsなどとの交流もあり、ヨーロッパのフォーク/トラッド界でも光る存在のようだ。こうしてくるとThe Chieftainsの"The Wide World Over: A 40 Year Celebration"にも触れたくなるが、とりあえずこの辺で。

【3】最近友達から薦められた曲はありますか?
New Favorite
最近というとあまり記憶がなく結構以前のことになるが、アーティストベースでこれも二組ほど挙げておきたい。
一組は、Alison Krauss & Union Station。ジャンルとしてはコンテンポラリー・ブルーグラスということになる。グラミー賞のカントリー部門を何度も受賞しているなどメジャーなのに何故か縁がなく、学生時代からの友人が現在暮らしているアメリカから一時帰国した際、雑談の中で「てっきり知っていると思った」と言われたのがきっかけ。この"New Favorite"を買って聴いてみれば全くのストライクゾーンで、バンドのまとまりとAlisonの声質がしっくり来る。
Car Wheels on a Gravel Road
もう一人も、やはりジャンル的には近いところになってしまうが、Lucinda Williams。これも、関西在住時に友人が気に入っているというので聴いてみたら「当たり」だったという経緯だったと思う(やや記憶が曖昧だが)。「姐さん」と呼びたいようなハードな雰囲気を漂わせ、声質も曲の内容もAlisonよりはかなり渋いが、そこが切なくて捨てがたいというところか。お気に入りの一枚は、この"Car Wheels on a Gravel Road"だが、最近出た二枚組のライブもお薦め。

【4】嬉しい出来事が起こったときにかかる自分のBGMを教えてください
恋のかけひき
意外と難しいバトンだなぁと考えていたら、Hamilton,Joe Frank & Reynoldsの"Don't Pull Your Love"(邦題「恋のかけひき」)が思い浮かんだ。1971年にBillboardで最高4位を記録しており、日本でも結構流行ったはず。Three Dog Night("Joy To The World"もこのバトンに相応しいと思う)と同じダンヒルレーベルのアーティストだが、70年代前半の良質なアメリカンポップスで、文句なしに楽しい。

【5】自分の恋愛のテーマソングを教えてください
そんなものはない(--;)。というか、何を選んでも突っ込みを待つか、その前に自爆するか、ということになると思うので、あくまでも好きなラブソングということでご容赦を。

で、"Love Has No Pride"。Eric Kaz & Libby Titus作のこの曲は、Bonnie Raittがアルバム"Give It Up"で最初に取り上げ、その後作詞をしたLibby自身も唯一のオリジナル・アルバムで歌っている。もちろん、Linda Ronstadtのカバーも捨てがたい。ちなみにLibby Titusは、Levon Helmと結婚し、その後別れてDonald Fagenと一緒になったという女性。またこのアルバムは、プロデューサーにPhil Ramone、Paul Simon、Carly Simon、Robbie Robertsonが名を連ねている。曲は、素朴でストレート過ぎるくらいのベタな歌詞だが、かえってそこが名曲たる所以。

【6】「これが自分のテーマソングだ!」というものがあれば教えてください
イーグルス・ファースト
好きなアーティストは沢山いて一番を決めるのは難しいが、どうしてもと言われれば、やはりEaglesか。ブログタイトルの"Peaceful Easy Feeling"も、このファーストアルバムの収録曲名から拝借した。"Take It Easy"があまりに有名曲なので、それははずして2番手的なこの曲を選んだという面が無いわけではないが、現在のテーマ曲と言えばこれになる。(the most favorite songは"Desperado"だが)
歌詞の内容は、タイトルのイメージよりはもう少し脳天気に明るい感じだが、サビの最後の♪〜'Cause I'm already standing on the ground〜♪という部分を含めたゆったりした雰囲気が、何となく好きだ。

【7】生まれて初めて買ったCDを教えてください
Don't Shoot Me I'm Only the Piano Player
ものごころのついた小学生の頃にはCDなど影も形も無かったので、やはり初めて買ったLPということになるか。初めて好きになった洋楽シングルはSimon & Garfunkelの"America"、そして最初に買ったLPレコードは、そのS&Gの"Greatest Hits"だが、これはCBSソニーによる日本編集版(赤箱)だった。その後、S&Gのオリジナルアルバムも買ったのではないかと思うが、何をいつ買ったかははっきり憶えていない。
S&Gの次にアルバムを買ったことをではっきり憶えているのは、Elton Johnの"Don't Shoot Me I'm Only the Piano Player"。"Daniel"、"Crocodile Rock"が大好きになってLPを買おうと思い立ち、秋葉原の石丸電気レコード売り場にいそいそと買いに行ったことを記憶している。

【8】では、次にこのバトンをまわす5人を指定してください
昔からの音楽仲間でブログをやっている人はいるのだろうが今のところあまり知らないし、観劇仲間とは音楽の話をそれほど突っ込んでしていないので、こちらから指名するのは少々難しい。
ということで、この記事をご覧になった方で、どなたでも拾っていただければ嬉しい限り。(全部引き継ぐのが無理なら、コメントでの突っ込みでも大歓迎)

それにしても、やり始めたらすっかり夢中になってしまった。あー、くたびれた(心地良い疲れではあるが)。


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コメント 2

源九郎

早速引き継いでくださってありがとうございます。
"Our New Orleans"が出てたの、知らなかった。内容もすごくよさそうだし、聴いてみたいです。まだ買えるかな。
テレサ・テンの「淡淡幽情」、興味深いです。漢詩はわりと好きで、播磨屋様が朗読をされていたNHK「漢詩紀行」はよく見ていました。アマゾンで試聴できないのが残念。聴いてみたいなあ。
Eaglesは私も悩みました。"Best of My Love"が恋愛のテーマ曲ともいえそうだし、ShyBoarさんが選んだ"Peaceful Easy Feeling"も好きな曲だし、"Desperado"は最近ってゆーか、年中よく聴いている曲だから、どこにでも当てはまるんですよね。まあ、最終的にはあれを選んだわけですが。
しかし、すっかり棚卸って感じですね。楽しく読ませてもらいました。お疲れさま~
by 源九郎 (2006-02-26 20:49) 

ShyBoar

早速のコメント恐れ入ります。
"Our New Orleans"は最近出たばかりなので、どこでも買えると思います。「淡淡幽情」の試聴については、機会を見て。
正直なところEaglesを【6】で使ってしまっていたので気が回りませんでしたが、言われてみれば【5】で素直に"Best of My Love"を選べば良かった、と今になって悔やんだりしてます。Jackson BrowneやJ.D. Souther、またR&Bの数々の名曲なども考えたのですが、テーマ曲というと難しかったです。
何はともあれ、バトンありがとうございました。
by ShyBoar (2006-02-26 21:25) 

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