シロバナタンポポ [野草]
セイヨウタンポポ キク科 タンポポ属
先日、市役所に用があって出かける途中、道路の脇にセイヨウタンポポを見付けました。
その時、何故なのか、不意にシロバナタンポポのイメージが、頭の片隅をよぎったのです。
用事は、思ったより簡単に済んだので、ちょっと遠回りになるのですが、来た時とは別の道を通って帰ることにしました。
そしてまた何故なのか、一度も入ったことの無い角を、曲がってみたくなったのです。
坂になった道を、少し歩いて行くと、土手の上を私鉄の線路が通っていました。その先は大きな会社の社宅になっているようで、更に進んでも行き止まりになっているようです。
仕方なく、引き返そうとした時、土手の下に咲いている花が目に止まりました。
シロバナタンポポ キク科 タンポポ属
シロバナタンポポです!
僕は、以前よく読んでいた、スイスの心理学者カール・グスタフ・ユングの唱えた、「共時性」という仮説を思い起こしてしまいました。
「共時性」あるいは「同時同調性」というのは、「シンクロニシティ」という言葉の訳語ですが、例えば「シロバナタンポポ」をイメージしたら、それが咲いている場所へ、何かに導かれるように辿り着いてしまう・・・。
それは、偶然ではあるけれども、何かの意味を持つ偶然であるというのが、ユングの考えです。
それは、あくまでもユングの仮説なので、実際のところはよく分かりません・・・。
でも、今年も会いたいと思っていた、シロバナタンポポに会えるような出来事なら、何時でも歓迎です。
もう、20年あるいはそれ以上も前に読んで、今は本棚の隅で埃を被っているユングの本を、また読み返してみることにしましょうか・・・。
シロバナタンポポは、関東ではあまり見られず、西日本の、特に四国と九州に多い植物だということです・・・。
カラスノエンドウ マメ科 ソラマメ属
同じ土手に、今年初めて見る、カラスノエンドウが咲いていました。
まだ、僅かに咲いていただけですが、赤紫の花は、淡い緑に映えて、その周りだけが、ちょっと華やいで見えるような気がしました。
そして、その翌日。
駅へ向かう道の途中、街路樹の根元に、頼り無げな花を付けた、シロバナタンポポを見付けました。
今まで、こんな場所に咲いているのを見たことは、一度もありません。
本来なら、もっと暖かい地方に咲く、関東地方ではあまり見られなかった筈の花が、突然増え始めたのでしょうか・・・。
これも、温暖化の影響なのでしょうか・・・。
どちらにしても、ちょっと気になるところです。
まだ、花の咲いていないタンポポの株を、少し注意してみていようと思います。