be with you [あなたと一緒に] 27-1
ん? じょりじょり・・・。
なんだこの感触?
愛する平坂照雄先生の抱き枕がいつものようにふわふわしない。
堅い、あったかい。その上、微妙に動いてる。
息をしている、心臓の音がする。しかも、..
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be with you [あなたと一緒に] 26-3
西日の温もりも残さず太陽が足早に姿を隠すと、コートの中にも容赦なく冬の澄んだ冷気が浸み込んでくる。
住宅街が近づくにつれ、周囲がどんどん静かになっていき、
通り過ぎた小さな公園には人影もなく、..
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be with you [あなたと一緒に] 26-2
冬の乾いた空気と夕暮れの雑踏の匂い、
忙しく行き交う人々に紛れながら、当麻の歩みに合わせ俺は少しゆっくりと歩いた。
俺の歩みに合わせるようにあいつは少し急いで歩いた。
俺たちは、確かに二人だった..
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be with you [あなたと一緒に] 26-1
「あ、瀬文くん?
もう退院するの? 慌てなくてもいいんじゃない?」
「僕が行ければいいんだけど・・・あっ、そぅお?
それなら、明日は当麻くんに行ってもらうから」
「えっ、今日の夕方..
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be with you [あなたと一緒に] 25
里中から潤のことを聞かされてからというもの
瀬文は自分の中の何かが揺らぎ始めたのを感じていた。
こんな時、いつも傍にいてくれるはずの当麻にも相変わらず連絡が取れないまま
苛立ちとやるせなさが..
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be with you [あなたと一緒に] 24
廊下から聞こえてくるのは
ワゴンで何かが運ばれていく音。看護師の話し声、見舞客の笑い声。
外を見ればすっかり葉を落とした木々達は寒そうだが、病室は日差しに包まれて温かかった。
病院での一日は..
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