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1980年 アノア ポンジャン [1980年代 商品がヤバい!]


アタック:「ポンジャン」 ポンジャンが卓の上で動いているシーンが映る。
ナレーション:「子供から大人まで 二人三人四人でも楽しめるファミリーゲーム、アノアのポンジャン」
ここで画面が切り替わり、高く詰まれた座布団の上に女の子が座っており、その前に男の子が3人いる画面に。女の子:「ポンジャンはアノア アアア・・・」 女の子は座布団から落ちる。

この商品は当時子供だった人ならば誰でも知っているおなじみの商品です。要するに今で言うドンジャラみたいな商品です。どうやらこのアノアという会社はつぶれてしまったようでこの商品はもう入手できません。この会社は他にもこういった類のボードゲームを多数出しており、CMも打っていました。ポンジャンもこの有名な「座布団落ち」の無いバージョンなどいくつか種類を確認しています。

僕はやっぱりこの「アノア アアア・・・」を聞くと感慨深いものがあります。よく考えれば結構怖い結末ともいえるこのCM、やっぱりこの部分を覚えている人が多いようです。商品自体も昔は結構いろんな家で見かけたような気がします。僕の家は麻雀およびその類のゲームが家では禁止だったために買ってもらえなかったんですが。

さて、このCMで有名なことといえば「幼少の林家こぶ平が出ている」という件でしょう。よくこの「アノア アア・・・」といって座布団から落ちているのがこぶ平氏だと勘違いしておぼえている人が多いようですが、この絵を見る限りじゃうえに乗っているのは完全に女の子ですね。恐らくこの前にいる3人のうちの誰かです。で、ちょっとこの写真では見づらいんですが、僕がよーくみてみた結果真ん中の「ノ」の扇子の彼ではないかと結論。案外かわいいな。アレが大きくなるとああなっちゃうのか・・・あ、失礼なこといったかも。取り消しの方向で。しかしこれがこぶ平氏だっていうのはどこでみんな分かったんでしょうね。ご自身がテレビで言ったりしてたのでしょうか。昔こぶ平氏が実名で出ていたTBS系列で放送されていた『テレビ探偵団』という番組の「海老名泰孝だけが知っている」というコーナーでよくなつかCM何かを紹介していましたけど、あそこで言及でもしたんでしょうか。どこから広まった噂なのか、今となってはそのほうが僕にとっては重大な関心点だったりします。

子供番組のCM提供に関してはドリフの回にすこしお話をしましたが、大きく分けてこういったおもちゃモノか、食べ物のCMが多かった気がします。それだけに子供の心に焼き付いているCM、すなわち子供番組に流されたCMというのは実は結構いろんな人の間で共有されていて、その「記憶」の共同体に驚かされることはままあります。もちろんこれは何も子供番組だけではなくて、普通の番組にも起こる現象なのですが、ことにこういったCMが良く放送されていた夕方帯のアニメの再放送などのスポンサーに関しては、ある狭い世代の人たちがその狭い世代の中で絶対的な記憶としてこれらのCMに関しての記憶を共有していたりします。
その記憶の存在の仕方が非常に面白いし、またCMというものは意識して残されていないだけにもはや歴史的に見れば高々2,30年のことにも関わらず「記憶」の共有だけを手がかりにその歴史的事実を構築される運命にあるのかな、と思うと非常にうら寂しいものを感じます。
言ってみればこういった番組の再放送の中でアノアのポンジャンのCMというのは何回か放送されたうちの一回に過ぎないかもしれないわけです。でもその中で圧倒的なインパクトがあったためにみんなが覚えているからこうして思い出してもらえる、それはある意味CMの本分ですよね。でもその裏で全くみんなの記憶に残らないようなCMもたくさん流れている、でもそれは思い出してもらえないが故に「無かったことになってしまう」というのがCMに関する歴史構造の現在だと思うのです。
僕がみんながおおよそ覚えていないようなCMをわざわざここで引っ張り出してきて紹介するのはそれに抗う一つの手段としてなのかもしれません。
なんだか難しい話ですみません。


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porepore

おーポンジャン!「アノア、アァアーア…」って細かいイントネーション、語尾のエフェクトのかけ方まで耳に残ってます。東京12チャンネルの「マンガキッドボックス」なんかでよく流れていた気がします。ドンジャラ、手探りゲーム、生き残り頭脳ゲーム、社長ゲーム、人生ゲーム…ボードゲーム全盛のころですね。原始的な電子ゲームである学研のデジコムベーダーやゲームウォッチ、岡本綾子さんも楽しむオセロゲームなどの登場もあと数年先のことです。「♪パーパッパッパッパー ゴルフー 家族そーろってパーゴールフ パパパ」なんてCMもうんざりするほど流れていました。
CMに関しては記録もフィルムもあまり整備されていない状況ですから、こうして誰かの手によって発掘されたCMは幸運なのでしょう。これらのCMをつくった人たちは、自分の作品が当時の子供たちの記憶に焼きついている、と聞くと、一体どんな気持ちになるのでしょう。話を聞いてみたいものです。
by porepore (2005-12-10 20:28) 

grand-age

うわー岡本綾子さんも楽しむオセロゲームってなつかしー すごく見たいなあ。持ってないんだけど。パーゴルフって言われると会社でおじさん軍団が読んでる雑誌のほうを僕なんかは思い浮かべちゃいますね。
というのも僕基本的には、日記にはあんなこと書きましたが、夕方帯の再放送ってほとんど見なかったんですよ。それだけに記憶を狭い世代で共有している状態がすごく面白いなあと思っていたんですよね。

もはや文字通り「記憶の中だけ」でしか残らないCMが多いわけで、しかもそれはたかだか20年程度の昔でも今現在起きている現象なのかと思うと僕にはなんだかな~という気がするんですよね。
by grand-age (2005-12-11 07:22) 

水無月

こんにちは。
このCMは残念ながら記憶に無いんですよ。
でも「ポンジャン」は家に確かにありました!
この箱、懐かしい~もう家にはありませんが…
とっておけば、お正月に遊べたのに(笑)
私も、お写真を拝見して真ん中の子が、こぶ平さんのような気がします。
by 水無月 (2005-12-11 13:52) 

grand-age

こんにちは。
夕方帯のアニメの再放送ってCMがローカル構成なことが非常に多いので地方によっては見られなかったのかもしれませんね。こういう商品のCMって少しでも年齢が離れているともう知らない、少しでも地域が違うともう知らない、というあたりに記憶の共有体の狭さが見えて面白いところがあったりします。
おそらく話している感じではporeporeさんと僕はたまたま年齢も地域も似たようなところに住んでいたのだと推測できます。

ポンジャンうちは買ってもらえませんでしたw 最近では復刻版も出ているようですよ。お正月ってこういう家族ゲームをするいいチャンスですから是非お求めになってはいかがでしょう?w 水無月さんの素敵なお料理とポンジャンでいいお正月になりそうですね~

真ん中のこがこぶ平さんの情報に関して確信がもてる、僕なりの理由は、顔もそうですが、しぐさにあります。
ちょっと写真では分からないのですが、この後この女の子がバランスを崩して座布団から落ちるのですが、その時に男の子は3人とも扇子を放り出してフォローしようとします。で、その扇子を放り出す時の捌きのよさって言うかドライブ感は芸人の子でないと出ないかと思います。すごいですよ、ピッ!ってw
by grand-age (2005-12-11 17:44) 

sujhata

懐かしいですね。私もこのポンジャンや上に挙がってたパーゴルフと聞くと、関西テレビ夕方のキカイダーや赤影の再放送を思い出します。
ポンジャンはやった事がないんですが、ドラえもんが始まった頃に発売されたドンジャラはよく遊びましたね。これと似たような遊び方だったんでしょうか?
by sujhata (2005-12-17 00:44) 

grand-age

ポンジャンはドンジャラとほとんど同じみたいですよ。なんでも同じようなゲームだけど商標登録の違いで名前が変わっている、というようなことらしいです。
でもどっちかがツモれないとか細かいルールがあったような気もしますが。

やっぱりみなさん思い出されるのは夕方の再放送なんですよね。今はこどもは夕方には家に帰ってこないですからね。夕方帯の視聴率って大幅に下がってると思いますよ。昔は夕方は深夜以上に鬼門の時間帯で、規制ギリギリのCMが流れるのは実はこの時間が多かったという話も聞きます。
思想や意見を売るCMは出せない(CMの枠を買うのは非常にお金がかかるので、それができる人とできない人の差が生まれてしまうので、という理由だそうです)はずが80年代半ばころまでは夕方早朝にはわりとあったらしいという話も聴きます。
「枠が安い時間のミステリー」は尽きませんね。みなさんから色々なお話を聞きたいものです。
by grand-age (2005-12-17 18:32) 

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