ヒコーキはなぜ飛ぶか・2 [├雑談]
前回に引き続き、ヒコーキはなぜ飛ぶかについての第二弾です。
前回の記事では、「ヒコーキは翼があるから飛ぶのだ」と、当たり前のことをもっともらしく書きました。
ヒコーキが空を飛べる理由がもう1つあります。 それは、
軽いから
です。
…え?
オイラはいたって(以下省略
どの位軽いかというと、イメージしやすくするためにジャンボを1/200に縮めてみましょう。
全長は35㎝位になります。
さて、35㎝に縮めたジャンボの重さはどれ位になるでしょう?
物体の大きさが変化した場合、その重さは三乗に比例して変化します。
それで長さが1/200の場合、重さはその1/三乗倍なので、1/200³ となります。
ジャンボの最大離陸重量は、約395tです。
ジャンボにこの公式を当てはめると・・・
・B747-400
全長35.4㎝、全幅32.2㎝ 最大離陸重量49.4g、自重22.5g
となります。荷物、燃料、乗客を飛べる限界まで積み込んで、たったの49.4gです。
自重なら、たったの22.5グラムです。
このくらい軽ければ、なんか飛びそうな気がしませんか?
以下同様に1/200に縮めてみると・・・
・B777-300(前輪とエンジンの間に見える縦長いものは整備士さんです)
全長37.0㎝、全幅30.5㎝ 最大離陸重量37.2g、自重20.0g
・B737-400
全長18.2㎝、全幅14.5㎝ 最大離陸重量7.3g、自重4.2g
となります。
10円玉は4.5gです。
18.2㎝×全幅14.5㎝のサイズの737の自重が10円玉より軽いことになります。
「ヒコーキってなんで飛ぶの?」と聞かれて、実際に説明する時は、
「(手を広げて)ジャンボをこの位のサイズに縮めると、1番重い時でたったの50g。すごく軽いから。」
みたいな感じです。
これだけの説明なら5秒で済みます。
何か身近なもので50gのものはないか・・・と、いろいろ量ってみました。
オイラの携帯がストラップなしで106g、Gショックが64g。・・・なかなかうまく50gのものが見つかりません。
…と思っていたら、ありました! Mサイズのタマゴが62g、Sサイズのタマゴが51gでした。
よく、「あんな鉄の塊が空を飛ぶなんて…」という台詞がありますが、とんでもありません。
同じ大きさのプラモよりも、ずっと軽いはずです。
だってオイラが使っているアクリル製の30㎝物差しが63gですから。
実はヒコーキはあんまり軽くて、ものすごく風に飛ばされやすいです。
悪天候時に搭乗経験のある方なら、
ヒコーキがいとも簡単に風に翻弄されてしまうことを身にしみてご存知だと思います。
また実際にヒコーキに乗っているときだけでなく、横風が強いときの離着陸の様子を見ていても、
ヒコーキが如何に風の影響を受けやすいか、はっきり分かることがあります(機首を風上側に振ったりとか)。
これは某所から拝借した写真です。
オイラにはこんなすごい写真撮れません(きっぱり)。
着陸の瞬間の写真なのですが、ものすごく傾いてますよね?
これはパイロットが下手なのではなく、画面下の吹流しからも分かりますように、
ヒコーキが横風を受ける状態になってます。
ヒコーキが大きさの割にあまりに軽いため、こうして意図的に風上側に機体を傾けないと、
たちまち横風に流されてしまうのです。
そんなに軽いのに、
あんなに大きな翼が2つも付いていて、
強力なエンジンを4コも付けて、
早そうな形をしていれば、
なんか飛びそうな気がしませんか?
今度Sサイズのタマゴを手にする機会があったら、
周囲に悟られないように注意しながら
ジャンボがいかに軽いか、ということを是非思い出してみるのはいかがでしょう?
オイラは前もって下線まで付してちゃんと注意を喚起しました。
手のひらにのせたタマゴをまじまじと眺めているところを誰かに目撃されてしまい、
「…何やってんの?」と問われて
「コ、コレ、ジャンボの重さなんだよ」
などと慌てて口走ってしまい、まるで宇宙人を見るような目つきで見つめられ、
ドン引きされてしまうという取り返しのつかない事態になっても、オイラを恨まないでください(類似経験者談)。
続きます。
『いこうよ!おいでよ!沖縄』
これっ!いっぱぃ乗ったよ!(笑)
4/4から沖縄にこれで行って来まーす。
(慶良間諸島にもぐりんしに行きます。)
by chi-hiro (2006-04-01 11:22)
とりさんにnice! x 5 さしあげたいです!
しまふくろうも聞かれたら、これ使わせてもらってよいですか?
by しまふくろう (2006-04-01 22:38)
飛行場の送迎デッキでたまごを眺めている人が居たら、それは私かもしれない。
by マリオ・デ・ニ-ロ (2006-04-02 00:40)
ディックさん
いらっしゃいませ~ヽ(*´ヮ`)ノ
ご訪問&nice! ありがとうございました。
よろしければまたお越しくださいませ。
by とり (2006-04-02 07:26)
ちひろさん
そのバイタリティーに脱帽です。
気をつけて楽しんできてくださいねー。
コメント&nice! ありがとうございました。
by とり (2006-04-02 08:27)
しまふくろうさん
どうぞどうぞ!
しまふくろうさんにそう言っていただけると嬉しいです。
コメント&5コ分のnice! ありがとうございました。
by とり (2006-04-02 08:30)
アスランマリオさん
送迎デッキでたまご・・・
通報されないようご注意くださいね!(爆
コメント&nice! ありがとうございました。
by とり (2006-04-02 08:32)
納得!
中がほとんど空洞だから軽いんでしょうかね?
by catenamas (2006-04-03 00:39)
catenamasさん
仰るとおりです。
”空飛ぶ超細長いビール缶”みたいなものですね。
コメント&nice! ありがとうございました。
by とり (2006-04-03 06:20)
昔(10年前)ボーイング社の工場見学した時に、飛行機の壁の厚さに唖然としました。
「こんなんで飛んでいるんだぁ~!」 (^^;
今度飛行機に乗る時はとりさんのお話を思い出してみたいと思います。(^^)v
by カンクリ (2006-04-05 20:08)
こんばんは^^
A380が登場したときに"アッパーデッキにはプールバーも備えたラウンジもあります"ってのを聞いて、"ビリヤード台って重たいからそんなモノ載せたら飛行機飛べないだろうよ・・・"と真面目に考えてた貧乏性の自分が恥ずかしく思えます^^
この記事読んで気づいたんですが、飛行機が横風に弱いのはあくまでも真正面からの風しか空力計算に入れてないからですね?
by まさ (2006-04-05 21:58)
カンクリさん
いいですねー。ボーイング工場見学。
オイラも行ってみたいです。
コメント&nice! ありがとうございました。
by とり (2006-04-06 05:33)
まささん おはようございます
>A380 エアバスの提示した機内の様子はヒコーキ離れした感がありましたよね。上空でビリヤード・・・やってみたいです。
>横風 確かにヒコーキは、「早く前へ」ということに特化した形ですよねー。まささんが運転する車が、直角に交差するすごく幅の広い動く歩道に乗っかるという状況を想像してみてください(どんな状況だ)。動く歩道に乗り上げた途端、車は横に振られますよね。風そのものに乗っかっているヒコーキにとって、横風の影響を受けるというのは、そのくらい避けられないものなのだと思います。
コメント&nice! ありがとうございました。
by とり (2006-04-06 05:45)
なるほどー、軽いからなんだ…って、言われても総重量からすれば
まだ完全には納得できませんけど(ごめんなさい!)。
今度、Sサイズたまごをしみじみ持ってみます(笑
海外旅行が好きなので(京都以外も行くんですよー)飛行機には
乗るしかないから乗ってます。
でも、飛んじゃえば怖くないし、ていうか、むしろ楽しいし♪
by pica (2008-07-14 23:02)
picaさん
アハハ、正直でよろしいっ!
確かに総重量はすごく重いですからね~^^;
by とり (2008-07-15 22:20)